新製品の主な特長

  1. 超高速画像再構成装置の開発により当社が世界で初めて実現した次世代の CT技術「リアルテクノロジー機能」をオプション搭載することで、撮影とほぼ同 時に画像の再構成、表示が可能です。
    1秒あたり最高6画像の速度で画像再構成、画像表示が可能(1画像あたり 0.17秒)であり、撮影とほぼ同時にかつ連続して画像が観察できます。 これにより、より一層の検査の効率化、患者安全の向上、検査精度の向上*が 図れます。

    リアルテクノロジー機能の臨床応用として、ヘリカルスキャン撮影中に画像が 確認できるリアルタイムヘリカル、手術中に患部および穿刺針などの動きが 断層画像でリアルタイムに観察できるCT透視、また造影剤注入の様子をリアル タイムに画像上で観察することにより最適の造影タイミングで本撮影が自動的に 開始できるリアルプレップ等があり、検査効率、検査精度および患者の安全性向上が 図れる。

  2. 従来CT装置のガス検出器にかわり固体検出器を搭載することで、X線利用効率を 約2倍に向上させました。このため高画質を実現しつつ、低線量撮影条件での撮影 および患者へのX線被曝の軽減が可能です。

  3. 最短0.6秒と最高クラスのスキャン時間*を実現しています。また、 スキャンサイクル*は2秒で、64ビット高速画像処理プロセッサの採用に よって画像再構成時間は標準で5秒(ヘリカルスキャン時6秒)を実現しました*。 これにより撮影時間の短縮や患者への負担軽減が図れます。またCPU (中央演算装置)の高速化により操作性が大幅に向上しました。

    *スキャン時間 画像をつくるためのデータを収集するのに必要な撮影時間
    *スキャンサイクル ラビットシーケンススキャン(間欠撮影)時に1画像の撮影開始から 次の画像の撮影に入るまでの時間
    *画像再構成時間 画像をつくるのに必要なデータを収集するための撮影を終了してから 画像が表示されるまでの時間。本項記載の数値は「リアルテクノロジー機能」を 搭載しない標準構成時のもの。

  4. ヘリカルスキャン方式による検査効率の向上に対応し、ディスクの大容量化を図り、 画像1800枚、生データ550画像相当分の保存を可能にしています。

  5. 高密度実装技術の採用によりX線高電圧装置やデータ収集部を小型化するとともに、 高速回転する検出器から本体へデータを光伝送する機構を採用することによって、 従来、別ユニットであったX線高電圧装置を本体に内蔵し、本体のコンパクト化を 実現しています。これによって、本体、寝台、操作を行うコンソールの3ユニット 構成でのシステムを実現し、これまで設置が困難だった20平方メートル程度の 部屋への設置、あるいは集団検診車として車への搭載も可能です。

  6. 896個の固体検出器により、低撮影条件下で世界最高クラスの0.35mmの 空間分解能*を達成しており、きめの細かい画像が得られ、抹消血管や 微少な骨も容易に診断することができます。また、密度分解能*は2.5mm (0.25%)で血腫や早期癌などについても診断が容易です。

    *空間分解能 組織の密度によって異なるX線吸収度の差の比較的大きな物質がどの位 小さいものまで検出できるかを示す尺度。0.35mmの場合、最小直径0.35mmの ものが検出できる。
    *密度分解能 組織の密度によって異なるX線吸収度をどの程度の差まで検出できるかを 示す尺度。X線の吸収度を相対的に表したものをCT値と言うが、密度分解能が 2.5mm(0.25%)の場合、水のCT値を0、空気をー1000と換算したときの CT値で2.5の差があれば、最小2.5mmのものが検出できる。

  7. 骨を透過する際のX線の変質による測定値のずれや臓器の自律運動の影響を 画像処理時に自動的に補正するソフトの採用により、脳や内蔵の検査画像をより 鮮明なものにしています。(ビームハードニング補正/体動補正)

  8. コンパクト化を図りながらも、本体の開口径72cm、寝台上部の幅47cmと、 世界最高クラスの仕様を実現しており、患者への精神的圧迫を低減しています。

  9. 高速32ビットCPUや大容量半導体メモリの採用により、撮影、画像観察、 画像処理、フィルム撮影、データ保存などの一連の作業を並行して行うことができ、 検査の効率化が図れます。


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