ClusterPerfectの特長
2~4ノード構成を対象としたHAクラスタソリューション。
東芝のクラスタリング技術への取り組み

ClusterPerfectは、東芝の30年以上にわたる高可用システムの開発・提供の中で培ってきたノウハウに基づき開発されたクラスタソフトウェアです。
電力、通信、金融といった非常に高い信頼性が求められる社会インフラシステムにも数多くの実績があります。

ClusterPerfectシリーズの安全性

ClusterPerfectはSplitBrainやデータ破壊などを防ぐための工夫を実施しています。
(1)ハートビートパスの多重化
- ハートビートを行なう通信LANは、単一故障を配慮して多重化を実施。ハートビートに使用するネットワークの障害で引き起こされるSplitBrainを防止。
(2)共有ディスクのハードウェアレベルでの排他
- SCSIのリザーブ/リリースコマンドにより、ハードウェア的に排他を実施。
(3)強制停止
- 万一、共有ディスクが他系にリザーブを奪われた場合は、元稼動系を強制的に停止させて正常系の処理に悪影響を与えない工夫を実施。

業務に合った最適なクラスタシステムを構築

ClusterPerfectは、クラスタを構成するノード数、共有ディスクの有無、サービスやデータの引き継ぎ方式、ノード間接続方式などに多くの選択肢を用意しています。業務に合わせて最適なクラスタシステムの構築が可能です。
データ引継ぎ方式

共有ディスク方式
引継ぎが必要なサービスのデータファイルを、共有ディスクに格納。

非共有ディスク方式
クラスタソフトウェアが、ローカルディスク間のファイルレプリケーションを実行。サーバを1台追加するだけで、低コストかつ容易にクラスタシステムが構築可能。
引継ぎ形態の例

スタンバイ方式
1台を稼動系サーバに、もう1台を待機系サーバに。万一、稼動系サーバがダウンしても、実行中のサービスはただちに待機系サーバに引き継がれる。

相互バックアップ方式
2台のサーバがそれぞれサービスを実行。どちらかのサーバに障害が発生しても、正常なサーバが障害の起きたサーバのサービスを引き継ぐ。

N対1スタンバイ方式
N台のサーバでそれぞれサービスを実行。サーバのどれかに障害が起きたときに待機系サーバがサービスを引き継ぐ。

ローテート方式
複数のサーバが稼動している状態で、1台のサーバに障害が発生すると、隣のサーバがサービスを引き継ぐ。
容易でスピーディなクラスタ構築
東芝が長年にわたって培ってきたクラスタのノウハウを、テンプレート集として提供します。あらかじめシステム構成が定義されているテンプレートの中から業務に合ったクラスタ構成を選択し、IPアドレスなどのいくつかの項目を埋めるだけで、容易に設定が行えます。ニーズに最適なクラスタシステムを短時間かつ容易に構築できます。

設計・運用支援ツールはJavaで書かれておりWWWブラウザからアクセス可能です。
●設計支援ツール
様々なクラスタに関する設定や複雑なフェールオーバ処理の指定をGUI画面で容易に行なうことができ、テンプレート技術の採用により多彩なシステム運用形態にも柔軟に対応可能となっています。 また、フェールオーバ時には共有資源(ネットワークアドレス、共有ディスクなど)、サービス(ミドルウェア、アプリケーションなど)を引き継ぐことができます。
- JavaGUI環境設定機能
WWWブラウザから、GUI画面にてクラスタシステムの環境設定が可能。 - テンプレートファイルのメンテナンス機能
テンプレートの配布、妥当性チェック、レビジョン管理が可能。 - アプリケーションモニタ機能
ミドルウェアやユーザプロセスの監視スクリプトとの組み合わせが可能。

●設計支援ツール
クラスタシステムの稼働状態の監視、およびクラスタシステムに対する手動操作を行うことができます。
また、各種システム運用管理ミドルウェア(Tivoli、OpenViewなど)監視コンソールから、一元管理が可能です。PC/UNIXシステム全体の運用性をさらに高めることができます。
- JavaGUI運用管理機能
WWWブラウザから、GUI画面にてクラスタシステムの環境設定が可能。

アプリケーションやミドルウェアの変更不要

ClusterPerfectでは、アプリケーションやミドルウェアの状態監視を、プログラム外部の監視スクリプトで行います。プログラム内部にクラスタ用APIを埋め込む必要がないので、クラスタシステム構築のためにプログラムを変更する必要は一切ありません。
なお、OracleやDB2 UDBなど、主要ミドルウェアにはあらかじめ監視スクリプトを用意しています。

各種統合運用管理ツールとの連携をサポート

TivoliやHP Software、JP1、SystemWalkerとの連携で、障害の検出、通知、復旧といった一連の流れを、ユーザのシステム運用設計に合わせて組み立てられます。
また、システム管理ツールのリソース監視機能とクラスタのフェイルオーバ機能により、システムダウンを未然に防ぐことが可能です。
さらに、システム運用管理サーバをクラスタ化することで、運用管理サーバの可用性を高めることができます。

マルチベンダ、マルチプラットフォームに対応

情報システムが複数メーカーのハードウェアで構成されるのは常識です。また、WindowsやOracle Solarisなど複数OSの混在も珍しくありません。さらにVMwareなどの仮想化ソフトウェアの導入も進み始めています。こうしたシステム環境に対応するため、ClusterPerfectは徹底してオープン性を追求。マルチベンダ、マルチプラットフォーム環境にフレキシブルに対応します。
将来の業務拡張にも十分対応可能

共有ディスクを持たない2台系HAクラスタからハイエンドサーバやSANを用いた大規模クラスタまで、十分なスケーラビリティを提供します。
