ニュースリリース

NEWS RELEASE


次世代統合制御システム「CIEMAC VS」の発売について

~オープンプラットフォームを活用し、スマートマニュファクチャリングに貢献~

2024年07月17日

東芝インフラシステムズ株式会社

 当社は、スマートマニュファクチャリングに貢献する次世代統合制御システム「CIEMAC VS(シーマック ブイエス)」を本日、発売します。「CIEMAC VS」は、オープンプラットフォームを活用し、計測制御システムを統合的に監視・制御するシステムです。

 「CIEMAC VS」は、制御機能に加えコンピュータ機能を搭載しているため、データの収集から蓄積・分析までを別途PCを準備することなく実現可能であり、業務改善や生産性向上に貢献します。また、クラウド上でのエンジニアリングや汎用性の高いOSを採用しているため外部のシステム・サービスとの連携も可能です。さらに、最新のWeb技術を駆使したユーザーインターフェースを採用しており、事務所や自宅からでもリモートでプラントの運転状況を確認できるとともに、タブレット端末を使用することで現場でのプラントオペレーションが可能となり、監視・保守作業の効率化に貢献します。

 当社は、今後も長年培ってきた産業領域での技術と最新のクラウド、AI、IoT関連のデジタル技術を活用し、製造業のDX市場を中心にスマートマニュファクチャリング事業の拡大に向けた取り組みを加速していきます。

注 東芝グループでは「スマートマニュファクチャリング」と提唱し、工場のデジタル化を図るスマートファクトリーの考え方をバリューチェーンにも拡大するとともに、カーボンニュートラルの実現やエネルギーマネジメントといった新たな社会課題にも対応できるものづくりの形を提案しています。

CIEMAC VSシステム構成例

新製品の主な特長

  1. コンピュータ機能を内蔵したコントローラ
    コントローラ機能とコンピュータ機能を統合し、単一のコントローラ上でデータの利活用が可能です。これにより、従来は別途PCが必要であった操業上の重要なデータの蓄積や分析が可能になり、生産性の改善をタイムリーに行うことができます。操業現場で収集したデータをITソリューションに活用するエッジコンピューティングの用途に最適です。
  2. 操作性向上とリモートエンジニアリング環境を備えたHMI
    操作監視HMI(ヒューマンマシンインターフェース)は、国際自動制御学会ISA-101に沿ったデザインを採用し、これから計装エンジニアとして業務を始める新しいオペレータの方から、ベテランの方まで直感的に扱えます。Web技術を採用し、事務所や自宅からでもプラントの運転状況を確認できます。またタブレット端末を使用することで、現場でのプラントオペレーションが可能となり、保守作業の効率化が図れます。
  3. クラウド上で開発から運用保守までオンラインで対応可能なエンジニアリングツール
    これまで当社製産業用コンピュータで使われてきたエンジニアリングツール「nV-Tool」の機能を継承しており、既存のアプリケーションをそのまま使用することができます。さらに、場所を選ばず実機をもたない環境でもプログラミングやシミュレーションが可能です。
  4. 計装統合制御システムとして不可欠な高信頼性・高性能を実現
    コントローラの二重化:
    冗長化の要である稼働系と待機系のコントローラ間の状態監視の多重化を組込み、システム全体の信頼性が向上し、システムダウンのリスクが低減されます。
    リモートI/Oの二重化:
    オンラインでの交換が可能となり、メンテナンス中でもシステム稼働を継続できるため、ダウンタイムを最小限に抑えます。
    高速転送:トラッキング処理の高速化を可能とし、制御スキャン内での二重化切替え時間を短縮します。またタグ情報などはコンピュータ機能と高速で共有され、リアルタイムのデータ処理と制御を実現します。
  5. 既存資産の再利用と設計ノウハウの継承
    既存システムのI/Oやネットワークへの接続、アプリケーションプログラムの流用が可能であり、システムの部分的な更新も可能です。