ニュースリリース

NEWS RELEASE


静岡市における電力スマートメーター通信網を活用した水道自動検針の
アタッチメント型スマート水道メーター実証試験に関する基本協定を締結

2022年12月13日

静岡市上下水道局
アズビル金門株式会社
東芝インフラシステムズ株式会社
株式会社日本ウォーターソリューション
株式会社Toshin
中部電力株式会社

 静岡市上下水道局(公営企業管理者:森下 靖、以下「静岡市」)、アズビル金門株式会社(代表取締役社長:上西 正泰、以下「アズビル金門」)、東芝インフラシステムズ株式会社(代表取締役社長:今野 貴之、以下「東芝インフラシステムズ」)、株式会社日本ウォーターソリューション(代表取締役:福井 幸造)、株式会社Toshin(代表取締役社長:桐山 英典)、中部電力株式会社(代表取締役社長:林 欣吾、以下「中部電力」)は、本日、静岡市において、中部電力の電力スマートメーター通信網を活用した、水道自動検針のアタッチメント型スマート水道メーター(以下、「アタッチメント」)の実証試験に関する基本協定を締結しました。

 現在、水道事業者においては、経営の健全性や効率性を高めるため、ICTやIoT技術を活用した検針業務の省力化や有収率向上等への期待が高まっています。

 本日公表した実証試験で用いるアタッチメントは、画像撮影やメーター指示値の読取(OCR)機能が具備されているため、電子式水道メーターに取替することなく、既存の水道メーターで自動検針が可能となります。また、内蔵の振動センサにより、近傍管路(宅内・道路側)の漏水検知が可能となります。
 実証試験では、静岡市清水区の住宅エリアにおいて、電力スマートメーター通信網による通信を活用して、アタッチメントによる既存水道メーターでの自動検針、及び管路漏水検知機能の評価と有用性を検証することで、自動検針の導入コスト削減と、漏水検知による有収率の向上に寄与していきたいと考えております。

 今回の実証試験を通して、静岡市は、水道事業の健全性や効率性を高めることに寄与する最新技術導入の足掛かりとするほか、アズビル金門、東芝インフラシステムズ、日本ウォーターソリューション、株式会社Toshinは最新技術の更なる精度向上、中部電力は電力スマートメーター通信網を活用した新たな価値の創出を目指していきます。

※ 給水する水量と料金として収入のあった水量との比率のこと。

【実証試験概要】

期   間 2023年1月~2024年1月
場所・対象 静岡市清水区の住宅 100戸(予定)
検証内容 メーター指示値の読取機能(OCR)の精度
振動センサによる近傍管路(宅内・道路側)の漏水検知精度 など

【実証設備・システム構成のイメージ】

アタッチメント型スマート水道メーターの概要

【アタッチメント型スマート水道メーターの外観と設置条件】

  1. 対象水道メーターは、口径13mm、20mm、25mmに対応
    ※今回の実証では、20mm及び25mmを対象に実施
  2. 水道メーターの蓋を開いた状態で、メーターボックスの蓋が閉められること
    ※メーターボックスには、アタッチメントの他に通信端末も設置(アタッチメントと通信端末はケーブル接続)
  3. 凍結防止用カバー等、アタッチメントや通信端末の設置に支障が無いこと
  4. 水道メーターのガラス面に傷や汚れが無いこと
  5. 常時水没していないこと

【アタッチメント型スマート水道メーターの特長(搭載機能)】

(1)OCR検針機能

 内蔵されたカメラでメーターの数値表示部分を撮影し、アタッチメント内部で、整数部4桁をOCRにより数値化します。

 OCR検針は、上位システムからの要求に応じて、実施して送信しますので、例えば1時間毎、1日毎、1週間ごとといった検針が可能です。

(2)漏水検知機能

 内蔵された振動センサーにより、水道メーターに伝播する振動を捉えて分析し、漏水の可能性を探ります。
 水道メーター近傍の振動を捕捉しますので、宅内だけでなく、道路側の給水管や配水管の漏水検知が可能となります。

(3)通信機能

 上位システムとの通信(上位システムからの検針要求受付、上位システムへの検針値や漏水検知アラームの送信など)機能を搭載しています。
 なお、この通信方式として、電子式水道メーターやパルス発信式水道メーターでも用いられている自動検針メーター通信(8ビット電文)を採用することで、接続親和性を高めています。