ニュースリリースNEWS RELEASE
高速処理、大容量化を実現した産業用サーバの新製品を発売
2021年11月30日
東芝インフラシステムズ株式会社
当社は、長期供給と長期保守、頑健性などの実績ある産業用コンピュータの特長を継承しながら、高速処理と大容量化を実現した、産業用サーバシリーズの新製品「FS20000R」シリーズを11月30日から販売を開始しました。

東芝産業用サーバFS20000Rシリーズ
「FS20000R」シリーズは、24時間連続稼働を前提とした設計および製品の長期供給と長期保守といった産業用コンピュータの特長を継承しながら、拡張性の高いサーバ向けプロセッサIntel® Xeon® Gold 5218TまたはSilver 4209Tを採用。
従来機種に対して、処理性能が上位CPUモデル(model 200)で約1.3倍注1、下位CPUモデル(model 100)で約1.4倍注1向上しています。
さらに、2Uサイズ(高さ約87mm)のラックマウント型でありながら、4TBの内蔵ハードディスク(HDD)を最大4台、160GBまたは400GBの内蔵SSDを最大で8台まで実装することができ、さらに、SSDとHDDの組み合わせも可能とすることで、ストレージの高速・大容量化に対応しました。
- 注1
- CPUの加重最高性能(APP値、単位:実効テラ演算)で、従来機種「FS20000S model 200/100」と比較した場合の値
<新製品開発の背景>
産業用サーバは、24時間連続かつ長期の稼働を前提としており、高い信頼性や長期安定性が要求されます。具体的には、長期の連続使用に耐え、安定して稼働する信頼性の高いプラットフォーム、産業分野における様々な用途に応じた最適な仕様、過酷な環境下における連続かつ安定した稼働などが求められます。さらに近年では省力・省人化への対応やバリューチェーン全体でのデータ連携、不確実性の高い環境変化への対応のために、システムのディジタル化によるデータ収集・蓄積・分析やAIを活用したシステムの自律制御、人の操作が必要な場合にもリモート制御を活用するなど、DX(Digital Transformation)の実現が求められます。これらのニーズに応えるため、演算性能や記憶容量の強化に加え、AI活用で必要となるGPU(Graphics Processing Unit)の実装にも対応しながら、従来の産業用サーバに求められる高い信頼性と長期供給・長期保守を兼ね備えた、新製品「FS20000Rシリーズ」を開発しました。
<新製品の主な特長>
- 拡張性の高いサーバ向けCPUを採用
Intel® Xeon®スケーラブル・プロセッサGold 5218T(2.1GHz/16Core)またはSilver 4209T(2.2GHz/8Core)を採用し、最大2プロセッサまで搭載可能で、より一層の高速処理が可能です。 - ECC機能付き高速メインメモリを搭載
メインメモリとして、最新のDDR4 SDRAMを採用し、高速アクセスを可能とするとともに、シングルビットエラーの検出・訂正を行うECC機能を搭載しています。
最大384GB(2CPU時)まで搭載可能で、大規模アプリケーションにも対応し、高いパフォーマンスを発揮します。メモリミラー注2にも対応しており、ECC機能では訂正しきれないマルチビットエラーなどからデータを保護し、システムの安定稼働を支えます。
- 注2
- 本機能を使用するには、同一容量のメモリを指定されたメモリバンクに対に実装する必要があります。
- 高速・大容量ストレージ
従来機種(FS20000S)に対し、HDDモデルでは、約2倍のストレージ容量を確保しました。さらにSSDも選択することができ、読み出し性能に優れたSSDと大容量HDDを組み合わせることで、OS領域に必要な応答性と、データ領域に必要な大容量を同時に確保することができます。 - リモート監視制御機能
IPMI(Intelligent Platform Management Interface)v2.0に準拠したBMC(Baseboard Management Controller)デバイスの搭載により、ネットワークを介して遠隔から現場に設置した複数のサーバにアクセスが可能であり、ハードウェアモニタ情報(CPU温度、庫内温度等)の確認、OSのシャットダウン、電源ON/OFF制御も行うことができます。また、iKVM機能により、キーボード/マウス操作、本体RGB出力画面の表示が可能なため、BIOS設定の変更、OS上のログ確認が行えるほか、Virtual Media機能により、OSを出荷時状態に戻すリカバリー作業やソフトウェアの更新がリモートから操作することができます。 - 長期安定供給、長期保守サービス
販売開始後5年間、同一機種の製品供給を行います。長期安定供給により、システムや装置への継続的な組込みや段階的なシステム増設も安心して行うことができます。また、販売終了後さらに継続して7年間(有償オプションにより最大10年間)の保守サービスに対応しています。
<新製品の主な仕様>
型名 | FS20000R model 200/100 |
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CPU | Intel® Xeon®プロセッサ Gold 5218T(2.1GHz/16コア)または Silver 4209T(2.2GHz/8コア)を 最大2プロセッサ搭載可能 |
メインメモリ | DDR4 SDRAM 1CPU時:最小8GB(8GB×1)、最大192GB(32GB×6) 2CPU時:最小16GB(8GB×2)、最大384GB(32GB×12) |
補助記憶装置 | 3.5型SAS-HDD:4TB/ユニット 最大4ユニット 2.5型SATA-SSD:160GBまたは400GB/ユニット 最大8ユニット SSD+HDD:SSD 最大2ユニット、HDD 最大3ユニット |
標準インタフェース | COM(RS-232C)×2ch USB3.2 Gen1×6ポート サウンド(LINE-IN,LINE-OUT,MIC-IN) LAN(1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-T自動切替)×6ch グラフィック(RGB)×1ch DI/DO各4点、リモート入力2点 |
拡張スロット | PCI Express(x16)2スロット(フルサイズ) PCI Express(x8) 1スロット(ハーフサイズ) PCI Express(x8) 1スロット(1CPU時:フルサイズ、2CPU時:ハーフサイズ) |
RAS機能 | ファン停止検出、CPU温度上昇検出、筐体内温度検出、内部電圧検出、メモリエラー検出、ディジタル入出力(DI/DO 各4点、リモートON/OFF用 1点、リモートイニシャライズ用 1点)、ウォッチドッグタイマ監視(システム起動時/システム稼働時)、RAIDディスク監視、ソフト電源オフ(シャットダウン)、リモートイニシャライズ、リモートパワーオン/オフ、RASメモリへの異常情報保存、稼働時間監視機能、温度情報トレンド機能、シミュレーション機能、本体起動時の初期化状態を示すLED表示機能、ハードウェアの動作状態(冷却ファン、バッテリー電圧、庫内温度、RAIDディスク、冗長電源ユニット、メインメモリ)を示すRASステータスランプ表示機能 |
リモート監視制御機能 | ハードウェアモニタ情報(CPU温度、庫内温度、ファン回転数、内部電圧)の確認、OSのシャットダウン、電源ON/OFF制御、iKVM機能によるキーボード/マウス操作、本体RGB出力画面の表示、Virtual Media機能による遠隔からのOSのリカバリーやソフトウェアの更新 |
電源装置 | 定格電圧 AC100V-AC127V、AC200V-AC240V、許容電圧 AC90V-AC140V、AC180V-AC264V、許容周波数 50Hz/60Hz±3Hz オプション:冗長化電源 |
寸法、重量 | 幅:434mm 高さ:87mm 奥行き:592mm(突起部不含) 質量:約18kg |
OS | Windows Server® IoT 2019 Windows Server® 2016 MIRACLE LINUX 8 Asianux Inside |
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- Intel、Xeonは、アメリカ合衆国および / またはその他の国におけるIntel Corporationの商標です。
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- Microsoft、Windows、Windows Serverは、米国Microsoft Corporationの米国および他の国における商標または登録商標です。Windowsの正式名称は、Microsoft Windows Operating Systemです。
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- Linuxは、Linus Torvalds氏の日本およびその他の国における商標または登録商標です。
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- MIRACLE LINUX、ミラクル・リナックスの名称は、サイバートラスト株式会社の登録商標です。
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- Asianux®はサイバートラスト株式会社の日本における登録商標です。
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- PCI Express は、PCI-SIGの登録商標です。
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- 商品の名称は、それぞれ各社が商標または登録商標として使用している場合があります。
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産業システム事業部 産業システム・計装営業部 制御営業担当
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