当社取締役会からの発表について(和訳)

2021年7月30日

 当社の取締役会は、2021年6月25日に開催された当社の定時株主総会(以下、「定時株主総会」)以来、全てのステークホルダーの利益のため、ガバナンス、安定性及び透明性の向上に取り組んでまいりました。これらの取組みは、より充実した株主還元につながるものと考えています。定時株主総会後、当社は取締役全員出席による取締役会を2回開催し、各委員会も多くの活動を行っております。また、取締役会に匿名のフィードバックを提供するため、株主のエンゲージメント調査を開始しました。 

 指名委員会は、追加の取締役候補者を選定するプロセスにおける支援及び取締役会議長(暫定)兼CEOである綱川智氏の後継者として社内外の候補者を検討するため、今般、エクゼクティブサーチ会社2社を選定しました。取締役会は、日本で最も重要な企業のひとつである東芝の重要性とCEOの役割の重みに鑑み、CEO後継者の選定は幅広くより時間を要するプロセスになるものと考えております。また、取締役会議長(暫定)に代わる社外の候補者を探すことも、優先して取り組むべき課題のひとつです。当面は、定時株主総会を踏まえ、体制強化が必要となっている当社の監査委員会の一員となる候補者選定に注力する予定です。なお、指名委員会は、取締役会に有意義な貢献をするために必要な時間と専門性を有する追加の取締役候補者を選定することもあります。

 戦略委員会(以下、「SRC」)は、独立したフィナンシャル・アドバイザーやその他のコンサルタントとともに、全委員出席による委員会を4回開催しており、今後3か月間は少なくとも週1回のペースで開催する予定です。この他、外部のステークホルダーや市場関係者とのものを含む、会議を個別に実施しております。SRCは、当面、競争力、財務実績、必要とされる資本及び株主還元の改善を実現する潜在力を含む、東芝の事業の全面的な検証に注力し、これが完了すれば、コア事業とノンコア事業の区分けが進むことになります。また、東芝グループは大規模で複雑であり、多くの地域において数多くの法規制に服しながら様々な事業部門や子会社が事業を展開しておりますが、SRCは執行側と連携して、近々、東芝の戦略について取締役会に提言をすることができると考えております。

 監査委員は4回会合を開きました。今年度の年間監査活動計画やその他の活動について審議・検討しました。さらに、監査委員会は、「ガバナンス強化委員会(仮称)」を設置すべく、その人選と体制作りを進めております。「ガバナンス強化委員会(仮称)」の目的は、1)調査者による調査報告書において言及された圧力問題の真因の究明、2)責任の所在の明確化及び、3)再発防止策の策定に向けた提言です。監査委員会は、引き続き執行側と緊密に連携し、ガバナンスの強化に努めてまいります。

 報酬委員会は、当社の短期・長期の報酬に関する既存の方針の検証に着手しています。当社は、当社の業績目標を株主の皆様の目線により近づけるためには、より強い「オーナーシップ・カルチャー」を醸成することが重要であると考えます。

 取締役会は、取締役全員が緊密に協力し合い、ステークホルダーから提起された問題に取り組むために、この1か月間、多くの時間と労力を費やしてきました。取締役会は今後も真摯な取り組みを継続し、従業員、顧客及び株主の皆様に対して、可能となり次第、追加の情報をお伝えしたいと考えております。

 

なお、原文である英語版は以下でご覧いただけます。
https://www.global.toshiba/ww/news/corporate/2021/07/news-20210730-02.html