ニュースリリース

東京大学大学院情報理工学系研究科と共同でAI技術者育成プログラムを開発、AI技術者を現在の約3倍に増強

"産学共同のAI人材育成プログラムと現場のリアルなビッグデータを活用し、2022年度までに東芝グループのAI技術者を2,000人体制に
2019年11月07日

 当社は当社グループのAI技術者育成を強化するため、国立大学法人東京大学大学院情報理工学系研究科と共同で「東芝版AI技術者教育プログラム」を開発し、本年12月より当社グループで導入します。本プログラムでは、最新のAI手法を学ぶだけでなく、当社グループが保有する現場のリアルなビッグデータを用いた実践演習により、ビッグデータの利活用を推進できるAI技術者を育成・増強します。当社グループは今後、本プログラムをはじめとするAI技術者育成の強化により、グループにおけるAI技術者を現状の750人から2022年度までに約3倍となる2,000人へ増強し、AI研究開発の質の向上と規模拡大により、世界有数のCPSテクノロジー企業への変革を推進してまいります。

 昨今、製造現場や社会インフラをはじめとして、あらゆる産業分野においてAI技術の活用が進んでいます。一方で、国内外のAI技術者の不足が深刻化しており、国内では、IoTやAIを担う先端IT人材が2020年度には約4.8万人不足すると報告されています注1。こうした状況の中、AI技術開発を支え、その普及を推進する人材の育成が急務となっています。

 当社は、半導体から社会インフラ設備までの幅広い事業活動を通して蓄積した設計・製造データと基盤技術を融合したAIの研究開発を進めており、WIPO(世界知的所有権機関)報告書2019注2においてAI関連特許の累計出願数が世界第3位と報告されるなど、AI分野において高い評価をいただいています注3

 今後、AIの研究開発を一層進めていくためには、さらなるAI技術者の強化が必要であると考えています。そこで、東京大学大学院情報理工学系研究科がNEDOの委託事業で実施している「実データで学ぶ人工知能講座(AIデータフロンティアコース)」の社会人教育で培った知見と、当社がこれまでAI技術開発で培った知見を融合させることで、「東芝版AI技術者プログラム」を本年7月に開発しました。本プログラムでは、古典的な機械学習から最新のディープラーニングに至るAI手法を学ぶだけではなく、当社グループが保有する現場のリアルなビックデータを分析する機会を提供することで、より実践的なAI技術の習得を可能とします。これにより、ビッグデータの利活用を推進できる優秀なAI人材を短期間で育成します。

 当社は、本年12月より本プログラムを当社グループで導入し、年間100人規模でAI技術者を育成します。今後、本プログラムに加えて、社内教育等を実施することでAI技術者育成し、当社グループのAI技術者を現在の750人から2022年度までに2,000人へと増強します。

 当社は、AI研究開発の質の向上と規模の拡大により、世界有数のCPSテクノロジー企業への変革を推進してまいります。

 

AI技術者の増強

図1 AI技術者の増強

 

「東芝版AI技術者プログラム」の概要と特徴

図2 「東芝版AI技術者プログラム」の概要と特徴

 

注1 経済産業省 「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果」 平成28年6月10日
注2 WIPO(世界知的所有権機関)プレスリリース: 
https://www.wipo.int/pressroom/en/articles/2019/article_0001.html
注3  https://www.toshiba.co.jp/rdc/detail/1706_04.htm
https://www.toshiba.co.jp/about/press/2017_11/pr_j0801.htm
https://www.toshiba.co.jp/rdc/detail/1907_02.htm