ニュースリリース

全社変革計画「東芝Nextプラン」について

2018年05月15日

 当社グループは、今後5年間の会社変革の計画を「東芝Nextプラン」とし、基礎収益力強化施策、および事業別の中期戦略をまとめ、最終的に、具体的な計数目標を含む計画を策定し、年内に公表する計画です。

 なお、当社グループは、2018年度を新たな体制でグローバルの優良企業に匹敵する収益性を確保し、競争で勝ち残れるエクセレントカンパニーへの変革元年と位置付け、本プランにおける基礎収益力強化施策について、すでに着手しているものを含め、順次施策を展開してまいります。

 当社グループは、経営指標、執行役を中心とする報酬制度、ポートフォリオ管理などすべてにおいて株主・投資家の目線を取り入れ「東芝Nextプラン」を策定してまいります。本プランを実行することにより、株主、投資家をはじめとする全てのステークホルダーの皆様の信頼回復に繋げるとともに、収益基盤の強化および安定的な成長を実現し、企業価値の最大化を図ります。

1.東芝グループ経営方針と注力領域

 当社グループは、引き続き、人々の暮らしと社会を支える事業領域に注力してまいります。具体的には、「社会インフラ」「エネルギー」「電子デバイス」「デジタルソリューション」の4つの事業領域に注力し、確かな技術で豊かな価値を創造し、持続可能な社会に貢献してまいります。

2.「東芝Nextプラン」

(1)基礎収益力強化施策
 短期施策として、「経営インフラ整備」、「オペレーション改善」、「構造転換・体質強化」を軸に基礎収益力を強化します。

  ①経営インフラ整備
  事業毎の主要業績指標(KPI)を再度整備して、現場とマネジメントが共通で見られる仕組みを整えま
  す。
  内部監査機能については、従前から実施してきた会計コンプライアンスのチェックを継続するととも
  に、経費の統制や業務プロセスなどを含めたより広範なチェック機能を構築します。

  ②オペレーション改善
  調達・設計・製造・販売に至るすべてのバリューチェーンの見直しを網羅的に行うことで、売上原価率
  の低減を図ります。
  プロジェクト審査機能については、従前から実施してきた会計プロセスの妥当性チェックに加え、新規
  受注案件の採算性を向上するプロセスを拡充します。

  ③構造転換・体質強化
  より筋肉質な構造に転換し、体質強化を図るために、エネルギー事業などにおける構造転換を重点
  的に進めるとともに、スタフなど間接機能やグループ会社数も含め聖域を設けず全社的に見直しを
  行います。個別の施策については、確定した段階で公表します。

(2)事業別中期戦略
 
事業別にグローバルの優良企業とのベンチマークにより目標を設定し、中期事業戦略を策定します。
 目標の設定にあたっては、売上ではなく、フリー・キャッシュフロー(FCF)や投下資本利益率(ROIC)といったキャッシュを創出する力を重視します。

(3)リカーリング型事業への構造転換
 上記で検討した事業別中期戦略をベースに、デジタルを活用した高収益・リカーリング型事業へ構造転換するための計画を策定します。5年後のあるべき姿の基礎をつくり、既存ビジネスの技術、製品の強みに、AIやIoTといったデジタル技術を組合せ、顧客価値を最大化するサービス・ソリューションの提供にシフトすることで、循環性・継続性のあるリカーリング型ビジネスモデルへの転換を目指します。

3.報酬制度の見直し

 「東芝Nextプラン」の策定と並行し、中長期的な企業価値向上の観点を取り入れた報酬体系への見直しを実施します。
 まず、中長期的な業績向上に対するインセンティブを有効に機能させることを目的として、7月より執行役を対象に、譲渡制限付きの株式報酬制度を導入します。
 今後さらに、「東芝Nextプラン」として年内に公表する変革プラン・事業計画に連動させた報酬制度を検討します。具体的には単年度業績及び中期経営計画の達成度に連動したインセンティブの仕組みとし、インセンティブ報酬には株式を組み合わせることを検討します。


※「東芝Nextプラン検討方針」のプレゼンテーションはこちら
http://www.toshiba.co.jp/about/ir/jp/pr/pdf/tpr2017q4_2.pdf