ニュースリリース

メモリ事業子会社が保有する合弁会社の出資持分の当社への移管について

2017年06月02日

 当社は、当社子会社である東芝メモリ株式会社(以下、TMC)への外部資本導入手続き(以下、入札手続き)を予定どおり進めていますが、ウエスタンデジタルコーポレーション(以下、ウエスタンデジタル社)が子会社のサンディスクエルエルシー等(以下、サンディスク社)を通じ仲裁申し立てをし、入札手続きの妨害をしているため、かかる妨害行為を排除するべく、TMCが保有するサンディスク社との合弁会社の出資持分をTMCから6月3日に当社に移管することを本日決定しました。

 ウエスタンデジタル社は昨年、当社の合弁パートナーであるサンディスク社を買収しています。同社は、当社がサンディスク社との合弁会社の出資持分をサンディスク社の同意なくTMCに承継させたことが、当社とサンディスク社との間の合弁契約に違反していると主張し、正当な根拠なく入札手続きの差し止めを国際仲裁裁判所に申し立てています。また、入札手続きの参加者や当社取引金融機関に対して訴訟提起の意思を伝えるなど、入札手続きに対して、看過できない妨害行為を継続的に行っています。

 当社としては、合弁会社の出資持分をTMCに承継させたこと及び当社メモリ事業に外部資本を導入することは合弁契約に違反しないと考えているものの、入札手続きを予定どおり進めるべく、ウエスタンデジタル社が主張する仲裁申立の根拠を排除するため、今般、合弁会社の出資持分をTMCから当社に対して、移管することとしたものです。

 また、合弁会社は設備投資だけを目的に設立された従業員のいない会社であり、四日市工場の運営は合弁会社ではなくTMCにより行われているため、合弁会社の持ち分の移行による工場運営上の影響はなく、メモリ事業の事業価値に与える影響もほとんどないと考えています。

 当社としては、2017年度中にクロージングまで完了するべく、入札手続きを進めています。売却先を6月後半までに決定し、6月28日開催予定の定時株主総会までに正式契約を締結する方向で交渉を行っています。
 なお、ウエスタンデジタル社は、本年1月から進めてきた入札手続きに、これまで参加しておりません。

 当社は引き続き、TMCへの外部資本導入について、各参加者との協議を進め、計画通り完了することで、メモリ事業のさらなる成長・発展に必要な経営資源を確保するとともに、東芝グループの財務基盤の強化を図っていきます。