ニュースリリース

IoT(Internet of Things)分野の協業に関する覚書締結について

製造、交通・運輸、スマートシティを中心とした産業分野でのソリューション開発、事業化を検討
2014年11月13日

株式会社 東芝
シスコシステムズ

 株式会社東芝(東京都港区、代表執行役社長 田中久雄 以下、「東芝」)とシスコシステムズ社(会長兼CEO:ジョン・チェンバーズ、本社:米国カリフォルニア州サンノゼ、以下、「シスコ」)は、IoT(Internet of Things)注1分野における協力関係構築に関して協議を開始することに合意し、覚書を締結しました。

 今後両社は、製造、交通・運輸、スマートシティを中心とした産業分野におけるグローバルでのIoT市場向けに共同研究やソリューション開発、事業化の可能性について検討を進めていくことになります。

 IoTを取り巻く環境は、近年あらゆる産業分野を巻き込みながら急速に発展し、更にモノ(Things)に加えて、人、データ、プロセスの全てがつながるInternet of Everything(IoE)へと進展しています。それにより、今後ますます広範囲にわたる各種デバイスの監視、制御が可能になる一方、通信データ量の増加への対応やリアルタイム性を実現するための高速な処理が求められます。これらの処理を効率的に行うために、すべての処理をクラウドで実現するのではなく、デバイスに近い場所で一部の処理を行うエッジコンピューティング(Edge Computing)の重要性が高まると予想しています。

 今回の協業により、両社は、シスコのセキュリティ技術を含むネットワーク環境「フォグコンピューティング(Fog Computing)注2」の技術と、東芝グループの持つ各種デバイスの故障監視やメンテナンスなどを行うエンドポイント管理技術、デバイスから収集した情報を高速に処理するストリームコンピューティング技術、M2M(Machine to Machine)注3によって大量に発生する情報を蓄積するストレージ技術などを結集し、エッジコンピューティングの普及に向けた技術検証やマーケティング活動、ソリューション提供の実現性について検討を行います。

 東芝は、安心・安全・快適な社会である「Human Smart Community」の実現に向け、「エネルギー」「ヘルスケア」「ストレージ」分野の製品・サービスを、クラウド技術やビッグデータ技術を活用して連携させ、新たな価値の創造を目指しています。今後、クラウド技術とIoT、M2M技術、エッジコンピューティング技術とを融合し様々なデバイス機器に適用し、製造システム、交通・運輸システム、スマートシティ等へ展開していきたいと考えています。

 シスコは、IoTによって生み出される価値創造の機会をお客様に活用していただくためには、膨大な数の分散したセンサとデータ処理に最適化された新しいインフラストラクチャ アプローチが必要になると考えています。このようなIoT時代の価値創造に向けた新しいネットワーキング、コンピューティング、ストレージをクラウドからエッジに展開するようフォグコンピューティングアーキテクチャを提唱し、市場の拡大を実現するために、戦略的なエコパートナーとともにCo-innovationを推進していきます。

注1
IoT:センサや産業機器などの各種デバイスをインターネットで相互接続すること。
注2
Fog Computing:クラウドコンピューティングをネットワークのエッジに拡張するパラダイム。これにより、デバイスとクラウドのデータセンターとの間で、コンピューティング、ストレージ、ネットワークサービスを高度に仮想化して作り出すことができる。
注3
M2M:各種デバイスが人間の介在無しに相互に通信し協調動作を行う仕組み。

東芝について

東芝は、「電力・社会インフラ」「コミュニティ・ソリューション」「ヘルスケア」「電子デバイス」「ライフスタイル」の5つの分野で事業を進め、さまざまな製品・サービスをグローバルに提供する複合的電機メーカーです。東芝の会社概要・詳細は以下のWebサイトでご覧ください。
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シスコについて

シスコ(NASDAQ:CSCO)はネットワークの世界であらゆるモノを目覚めさせ、これまで想像もできなかったつながる世界を創造して、企業の新しい未来を切り拓きます。シスコが取り組む最新の情報​については以下でご覧いただけます。
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