ニュースリリース
シンガポール・鉄道事業者から永久磁石同期モーターシステムを受注
-海外で初めて実用車両に導入-当社は、シンガポールの鉄道事業者であるSMRT(エス・エム・アール・ティ)社から、同社が保有する既存車両であるC151系車両396両の駆動システム更新向けに永久磁石同期モーター(以下、PMSM:Permanent Magnet Synchronous Motor)システムを受注しました。今回のPMSMシステム受注は海外における初の導入事例となります。
今回受注したのは、シンガポール国内でノース・サウス・ラインと呼ばれるジュロン・イーストからマリーナベイまでの約45キロを結ぶ路線、およびイースト・ウェスト・ラインと呼ばれるジュークーンからパシリスまでの約57キロを結ぶ路線を走行する既存車両に搭載するシステムです。当社が開発したPMSMと周辺機器を組み合わせたシステムを既存のシステムから置き換えることにより、従来のシステムと比較して30%の消費電力削減が見込めます。まずは2015年初めに、試験運転車両として2編成12車両分の機器置換えを完了し、1~2年間の試験運用を経て、残りの車両について順次置換えを実施していきます。
現在、鉄道輸送については、高効率や低雑音、省メンテナンス性など、さらなる環境性能への要求が高まっています。当社はこれまで、低消費で低雑音を実現したPMSMを採用した車両システムを開発しており、既に日本国内では東京メトロ千代田線、丸ノ内線、銀座線、東西線で採用されています。また、阪急電鉄神戸・宝塚線では、今年秋以降運用が開始される予定です。
当社は、今後も日本国内での実績をもとに、海外での鉄道事業者へ環境性能に優れた車両システムを提案することで、鉄道事業のグロバール展開を加速していきます。
今回受注したシステムの概要
1.受 注 品 |
PMSM、VVVFインバーターおよび周辺機器(396車両分) |
2.搭載車両 |
SMRT社保有のC151系車両(1987年から運用開始されているシンガポールで最も古い車両) |
3.電気方式 |
DC750V(第三軌条) |
SMRT社の概要
1.設立 |
2000年3月 |
2.所在地 |
シンガポール |
3.CEO |
Desmond Kuek Bak-Chye(デスモンド クエック バク チャイ) |
4.事業内容 |
公共交通機関(鉄道、バス、タクシー)の運営 |