ニュースリリース

白色LED素子の量産開始について

加賀東芝エレクトロニクスに量産ラインを構築
2012年07月25日

 当社は、LED照明や液晶テレビのバックライトなどに利用される白色LED素子の量産を開始することを決定しました。白色LED素子の量産ラインを、ディスクリート製品の量産拠点である加賀東芝エレクトロニクス株式会社(以下、加賀東芝)の200mmウェハー対応の製造棟内に構築し、今年10月から量産を開始する計画です。

  近年、白色LEDは低消費電力、長寿命という特性により照明や液晶テレビのバックライト向けなど、様々な用途での使用が拡大しており、白色LED素子の市場規模は2011年度の7,000億円から2013年度には1兆円になると予測されています。

  このような中、当社は、GaN-on-Silicon注1技術を使用したLEDチップの開発を進めており、今年1月からは、米国の白色LED製品メーカーであるブリッジラックス社と白色LED素子を共同で開発しています。ブリッジラックス社の結晶成長技術とLEDチップ構造に、東芝の高い製造技術を組み合わせることにより、両社共同開発の成果として、最高で614mWの光出力を実現したチップの試作に成功しています。今回、この成果を生かして、白色LED素子の量産を開始するものです。

  当社は、ディスクリート事業において白色LEDを次世代の柱と位置付けています。同事業における注力分野であるパワー半導体の拡大を図りつつ、白色LEDの立ち上げを加速し、ディスクリート事業の強化に取り組んでいきます。

注1 GaN-on-Siliconとは、シリコン基板上にガリウムナイトライドを結晶成長させる技術。