携帯3Dゲーム向け世界最高性能LSIを製品化

2007年7月17日

一秒あたり100メガポリゴン、ソフト普及を促進

 当社は、携帯電話のゲーム機能向けの画像処理LSIとして、一秒当り100メガポリゴン*1と世界最高速の3D描画を実現した「TC35711XBG」を製品化し、10月以降サンプル出荷します。

 近年、高精細な3Dゲームに対応した携帯電話が増え、対応ソフトの拡充が期待されています。
 しかし、携帯電話のゲームソフトは一秒当り数メガポリゴンのLSI性能で処理できる小容量型が一般的で、据置型ゲームと処理能力差が大きくソフト開発活性化の制約要因となっています。

 この課題を解決してソフト拡充に寄与するため、新製品は、従来比約38倍*2の描画能力を持つ新開発の3D専用プロセッサを搭載しました。また、最新の3Dプログラミング技術「プログラマブル・シェーダー」*3に対応しており、光沢面の反射像や逆光のまぶしさなどを再現した現実感のある3D映像を表現できます。

 新製品は、この他、音声処理などを担当するメディアプロセッサ、全般制御用のホストプロセッサを備え、これらの連携による高効率処理を実現します。さらに、ワイドVGA対応の液晶コントローラなど主要回路を備え、1チップで据置型ゲーム機並みの処理性能を実現しています。

 当社では、今回の新製品投入でゲームコンテンツの開発効率化に寄与し、過去のソフト資産の有効活用を含めた携帯ゲームの市場活性化を促進し、LSI事業の拡大につなげていく考えです。

*1:

3D描画の単位となるポリゴンの処理性能。ピクセル処理性能としては、一秒あたり800メガピクセル(8億画素)を実現。

*2:

本日現在業界最高クラスの3D描画能力(一秒当り2.6メガポリゴン)を持つ当社従来品「TC35296XBG」との比較において。

*3:

3Dグラフィックスの対象となるモデルの陰影処理をプログラマブルに実行できる技術。

新製品の概要

新製品の概要

開発の背景と狙い

近年、携帯電話では、ディスプレイの高精細化、ベースバンドプロセッサや動画像処理LSIの高性能化が進んでおり、これに応じて3Dゲーム機能も拡充されています。こうした中で市場をリードするため、据置型ゲーム機に匹敵する高性能を持つ従来にない3DグラフィックスLSIの提供を通じ、携帯電話の高機能化に加え、コンテンツ市場の活性化への貢献を目指します。

新製品の主な特長

1. 新開発した高性能3Dグラフィックス・プロセッサの搭載により、従来比約38倍となる一秒あたり100メガポリゴンの3D描画性能を実現しています。
   
2. 新開発の高性能3Dグラフィックス・プロセッサ、マルチメディア処理に適した当社独自のメディアプロセッサ「MeP」(Media Embedded Processor)、携帯機器向けの高性能プロセッサコア「ARM1176JZF-S」の3つのプロセッサを搭載しており、据置型のゲーム機に匹敵する性能を実現します。
   
3. 最新の3Dグラフィックスプログラミング技術「プログラマブル・シェーダー」に対応しており、リアルな3Dグラフィックス描画が可能です。
   
4. ワイドVGAに対応したLCDコントローラを内蔵しており、美しい3Dグラフィックスを高解像度で表示する事が可能です。

新製品の主な仕様

新製品の主な仕様

注:本資料に掲載する商品の名称は、それぞれ各社が商標として使用している場合があります。

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