業界初の128メガビット擬似SRAMの商品化について

2003年1月14日

モバイル携帯機器に適した大容量、低消費電力メモリ

128メガビット擬似SRAM「TC51WHM716AXBN70」

 当社は、低消費電力タイプの擬似スタティックRAM(Pseudo SRAM、以下PSRAM)の新製品として、業界初の128メガビットのメモリ容量を実現した「TC51WHM716AXBN70」など2製品を商品化します。サンプル出荷は2003年1月末から開始し、3月より月産20万個規模で量産を開始します。

 PSRAMは、セルの構造がDRAMで、外部とのインターフェースの構造をSRAMと同じにしたメモリで、高集積化、大容量化が容易なDRAMと、高速、低消費電力化が可能なSRAMの両方の長所を持っています。新製品は、近年、大容量・低消費電力が求められる携帯電話端末のほか、PDAなどの携帯機器にも適しています。

 新製品は、0.175マイクロメートルのCMOSプロセスを採用し、業界初のメモリ容量128メガビットを実現するとともに、待機時の電流250マイクロアンペア、データへのアクセス時間70ナノ秒を可能にしています。また、1.8Vインターフェース対応の製品もラインナップし、システム仕様に合わせて選択が可能です。

 さらに、新製品とSRAMやNAND型フラッシュメモリ、NOR型フラッシュメモリとの組み合わせによるスタック型MCP(マルチ・チップ・パッケージ)も商品化します。
 当社は、SRAM、擬似SRAM、NOR、NAND型フラッシュメモリの4種類すべてを自社生産しており、各製品のラインナップも豊富なため、MCP製品ではユーザーの仕様に対してフレキシブルな対応が可能です。

新製品の主な概要

新製品の主な概要

開発の背景と狙い

 近年、高機能/高性能化が進む携帯電話端末における動画や音楽配信などのコンテンツ対応が拡大するのに伴い、メモリへの要求は、低消費電力はもちろん、大容量、高速化へとシフトしています。
 当社は、このようなニーズに対応するため、0.175マイクロメートルのCMOSプロセスの採用、回路構成の最適化により、PSRAM系メモリとしては業界初の128メガビットのメモリ容量を実現したPSRAMを商品化しました。

新製品の主な特長

1. 0.175マイクロメートルCMOSプロセスの採用などにより、PSRAM系メモリとしては業界初の128メガビットのメモリ容量を実現しています。
   
2. 待機時の電流250マイクロアンペア、データへのアクセス時間70ナノ秒を実現しています。
   
3. データを保持せず低消費電力のディープパワーダウンモード時を選択すると、電流を3マイクロアンペアに抑えることができます。
   
4. パーシャルモードを備え、待機時電流を削減するために、一部の領域でのデータ保持を可能にしています。
   
5. 1回のデータへのアクセスにおいて8ワードアドレス連続してアクセスすることが可能です。
   
6. 完全セルフリフレッシュ機能を完備していますので、外部からのリフレッシュ制御は一切不要です。
   
7. X12ミリメートルの小形FBGA(Fine Pitch Ball Grid Array)パッケージを採用しています。
   
8. SRAMやNAND型フラッシュメモリまたはNOR型フラッシュメモリとの組み合わせによるスタック型マルチ・チップ・パッケージでのサポートも可能です。

新製品の主な仕様

新製品の主な仕様

お問い合わせ先

新製品についてのお客様からのお問い合わせ先
技術に関する内容について メモリ事業部
モバイルメモリ・マーケティング部
TEL 045(890)2701
技術以外の内容について メモリ事業部
モバイルメモリ営業担当
TEL 03(3457)3401


プレスリリース記載の情報(製品価格/仕様、サービスの内容、お問い合わせ先、URL等)は、発表日現在の情報です。予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。最新のお問い合わせ先は、東芝全体のお問い合わせ一覧をご覧下さい。