アジアにおける事業展開について 1996年8月22日
特に今後の地域戦略の展開に当たり、生産拠点の拡充とともに、アジア地域の 多様な市場特性を反映した販売の体制の整備と、経営の現地化を推進するための 中長期的な視野に立った人的資源の育成に積極的に取り組んでいきます。すでに、 経営の現地化を進めるため、昨年7月に調達物流センターとして東芝アジア・ パシフィック社、国際財務拠点として今年1月に東芝キャピタル・アジア社を設立。 また、東芝シンガポール社に家電を中心としたデザインやコンサルタント業務を行う センター機能を付加してきました。 当社は、こうした地域戦略の展開により、98年度には地域生産高7,600億円 (95年度:1,843億円)で地域別生産高比50%超を見込むとともに、 地域売上高も95年度(5,500億円)の1.5倍以上の8,000億円超を 計画しています。また、同地域の従業員数も95年度(15,000人)の約2倍の 30,000人になると見込んでいます。
販売体制の強化
マーケティング機能の現地化を推進するため、事業分野別に核となる地域統括 販売会社を設け、販売体制の強化拡充をはかります。具体的には、 PSB商品については東芝シンガポール社、重電システム関連は東芝アジア・ パシフィック社(シンガポール)、医用機器については東芝メディカルシステムズ社 (同)、電子部品については東芝エレクトロニクス・アジア社(同)が担当します。
人的資源の強化
一方で、当社は現地で完結する意思決定システムの早期構築(経営の現地化)を めざすとともに、国内で培った管理ノウハウや製造技術、基幹技能を円滑に 移転することが、生産拠点の早期の立ち上げに不可欠な要素であると認識しています。 当社はこうした背景から中長期的視野に立って、今後の業務の担い手となる ローカルスタフの育成策として管理者教育と技能教育を中心とした教育研修を 開始しました。すでに従業員教育については現地法人の自主的な企画・運営により、 一部で実施されていますが、共通の教育項目や核となる職種の技能教育については、 本社が支援することで効率的かつ実効性の高い人材育成に取り組んでいます。 管理者教育は、本年4月からスタートし、2年間でアジア全域の管理職全員を 教育していきます。今期は、シンガポール、マレーシア、タイの340人を対象に 教育を行っており、下期からは中国、97年度からはインドネシア、フィリピンを 対象地区に加えます。 同教育のトレーナーは、今年度については日本人講師が行うものの、来年度からは 第一期生の中からローカルトレーナーを選任して実施します。 技能教育については、今年7月、生産拠点の集中するタイに技能教育センターを 設け、今後毎年約60人が教育を受講します。当面は「設備保全保守コース」と 「金型組立コース」の2コースを開設し、それぞれ東芝ディスプレイディバイス・ タイ社と東芝家電製造タイ社が技能訓練を担当します。受講者は製造の キーマンとしての資質を持つ製造現場のテクニシャンクラスとし、実技中心のカリキュラムを実施します。すでに、当社から2人が講師として派遣されていますが、 今後は受講者の中からトレーナーを選任し、技能訓練の現地化を進めていきます。 中期的には直接員の10%が本研修を受講する予定です。
|
プレスリリース記載の情報(製品価格/仕様、サービスの内容、お問い合わせ先、URL等)は、発表日現在の情報です。予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。最新のお問い合わせ先は、東芝全体のお問い合わせ一覧をご覧下さい。 |