開発の背景と狙い

 現在、パソコンなどの情報通信機器の小形化・高機能化の進展に対応し、 液晶表示装置の平成6年度の生産は5,576億円で、平成7年度の生産は、 5,622億円が見込まれています。
 この中でTFTタイプは、画素ごとのトランジスタでスイッチング 制御することにより直接液晶を駆動できるため応答速度が速く、画像も 鮮明なことからノートブック形パソコンを中心に需要が拡大しています。 ノートブック形パソコンにおいては、液晶表示装置の大きく見やすい表示画面が 求められており、液晶駆動ICが実装されている外枠部分を極力小さくし、 表示部分を拡大するニーズが高まっています。
 また、ノートブック形パソコンの携帯時の動作時間の延長などのニーズに対する 低消費電力化も求められています。

 当社は、このようなニーズに対応し、世界最小の外枠を実現することにより、 A4サイズのノートブック形パソコンへの搭載が容易な12.1型TFT 液晶表示装置など、外枠を縮小するとともに低消費電力も実現した新製品を 商品化するものです。

 当社は、日本アイ・ビー・エム株式会社との共同出資会社であるディスプレー・ テクノロジー株式会社において、昨年末からTFT液晶表示装置を月産約20万枚 (10インチ相当換算)規模で生産できる新ラインが稼働しています。 新ラインは、12.1型クラスのTFT液晶表示装置も大量に生産できる最先端 ラインであり、既存のラインと合わせ、当社は、拡大する液晶表示装置の需要に 対応できる体制を整えています。


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