フィリピンにおける情報機器の製造会社の設立について

1995年5月22日

 当社は、急速な拡大が見込まれる情報機器の需要に対応するとともに、世界市場に 向けた製品の供給体制および価格競争力の強化を図るため、フィリピンに磁気ディスク 装置、CD-ROM駆動装置、パソコン用実装基板などパーソナル情報機器の生産を 行う製造会社を本年7月に設立します。

 新会社の資本金は、当初約13億円(約3億2,000万フィリピン・ペソ)で、 当社が全額出資し、今後、事業の進捗状況に合わせて順次増資していく計画です。
 新会社の名称は、「東芝情報機器フィリピン社」の予定です。

 新会社は、マニラ郊外のラグナ州に約60,000平方メートルの土地を取得 (使用権)し、新たに工場を建設します。
 新工場は、本年11月に着工し、平成8年8月に完成の予定で、平成10年には、 2.5型磁気ディスク装置は年間180万台、CD-ROM駆動装置は年間360万台、 パソコン用実装基板は年間36万枚の生産能力を有する計画です。 土地代を含めた平成10年までの総投資額は、約40億円の計画です。
 従業員数は、平成10年には約1,400人を予定しています。


設立の背景と狙い

 近年、世界的なパソコンやマルチメディア関連市場の成長にともない、パソコン本体 だけでなく磁気ディスク装置やCD-ROM駆動装置など周辺機器の需要も 急速に拡大しています。
 1995年の2.5型磁気ディスク装置は前年比約137%の約1,230万台、 CD-ROM駆動装置は約147%の約2,500万台、パソコン本体は約114%の 約5,037万台の需要が見込まれており、今後とも高い成長が期待されています。

 今回、当社がフィリピンに新会社を設立するのは、このような需要の急速な拡大に 対応するためで、(1)英語圏のためコミュニケーションが容易で、技術移管や品質、 歩留の確保を円滑に行えること、(2)優秀な労働力が豊富であること、(3)日本、米国、 欧州各地域のいずれにも物流アクセスが十分確保できることや東南アジアの安価な部品が 入手しやすいこと、などの理由により優れた立地条件を備えていると判断したためです。

 当社は、新会社の設立により、磁気ディスク装置やCD-ROM駆動装置など、 パソコンを含めた情報機器の生産能力を拡大し、世界市場に向けた製品の供給体制を 強化していきます。さらに、磁気ディスク装置やCD-ROM駆動装置については、 シンガポールなどの資材調達拠点と連携し、将来的にはアジアの現地部品を使った 低コストモデルの設計も新会社で行う計画で、円高進行に対応した価格競争力の 強化も図っていきます。

 当社は、世界的な視野でコストならびに人的資源の観点から、部品の供給から 製品組み立てまで、今後の需要に対応した生産体制の整備・強化を図る国際的な 生産戦略を推進しています。

 今回のフィリピンにおける情報機器の製造会社の設立も、同戦略の一環として実施す るもので、今後とも高い成長が見込まれる情報機器事業を積極的に推進していきます。


 

<ご参考> 



新会社の概要は、次のとおりです。 



社  名  東芝情報機器フィリピン社(予定) 

設  立  1995年7月予定 

資本金   約13億円(約3億2,000万フィリピン・ペソ) 

所在地   フィリピン ラグナ州 

敷地面積  約60,000平方メートル 

建家面積  約14,000平方メートル 

従業員数  約1,400人(平成10年) 

生産開始  1996年10月予定 

生産品目  磁気ディスク装置、CD-ROM駆動装置、パソコン用実装基板など 


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