気づきをシステムに変えていく

ITインフラの老朽化やデジタル技術の進化を背景に、企業が現行のシステムを最新技術に対応させて刷新する動きを加速している。東芝デジタルソリューションズも、このような環境の変化への対応を求められ、自社製のCRMソリューションでカスタマイズを専門とする部隊が活動。入社以来、パッケージ開発者として活躍してきた今野が、その知見を持ってカスタマイズ部隊にやってきた。そこには新たな発見があふれ、エンジニアとしての視野を一段と広げることに大いに役立っているという。そんな今野にとっての"デジタル技術”について聞いてみた。


お客さまの最適解を見極める


今野は現在、お客さまそれぞれの要求に応じたCRMソリューションのカスタマイズに、力を注いでいる。お客さまと言葉を交わしながら、お客さまの満足につながる使いやすさ機能を一つひとつ追い求める作業は、パッケージの開発とは異なる刺激に満ちている。

パッケージ開発での任務は、決められた仕様を徹底して実現すること。一方、カスタマイズでは見えていない真の課題を明らかにするところから始まる。「お客さまと会話を重ねる中で気づき、今まで考えたこともなかった使い方や画面の見せ方にたどり着いたこともあります。そんな新しい発見があるカスタマイズの仕事は、エンジニアとしての視野を大きく広げてくれます」。お客さまに満足していただけるものを作り上げる。そのためにはメリットもデメリットも丁寧に精査し、そこから得られる気づきから「お客さまの最適解を見極める」ことが必要だという。

「お客さまにとって本当に価値のある機能を掘り下げて実現することが私たちの仕事です。だからお客さまの想いを受け取り、とことん精査しながら、カスタマイズの最適解を追い求め、見極めることが大切だと考えています」


効率よく質の高い業務を目指す


仕事の進め方で目指しているのは、「みんながうれしいワークスタイルの構築」だ。チーム全員が助け合い、効率よく質の高い業務を遂行できたとき、その成果はお客さまにも還元される。そう考える今野は、メンバーが互いに相談を持ちかけ合える雰囲気を率先して作っている。さらに「ポモドーロ・テクニック」という時間管理術を、チーム内で積極的に活用している。25分間集中して作業し、5分間の休憩を取る、というサイクルを繰り返し行うものだ。「設計書などのドキュメント作成には一定の効果が見られましたが、向かない作業もありました。使い分けが重要です」と言い、試行を重ねている。

そんな今野は"デジタル技術"を「人類と共存するもの」と表現する。今やデジタル技術は社会に欠かせない存在となったが、IoTやAIが力を発揮するのは、人間がそれらを使いこなすことが前提だ。「どちらも一人歩きができない以上、人間とデジタルは互いに支え合い、共に進んでいくべき存在だと思います」

CRMのような社会を支えるシステムの一翼を担う現在の仕事に誇りを感じている今野。「いつかわが子が父親自慢できるような大きな仕事を」。そんな一児の父親としての夢を胸に秘め、今日もお客さまとシステムと向き合い続ける。

大切なことば

通っていた高校の校訓が、この言葉でした。「強く、たくましく、真面目に、誠実に」というのがこの言葉の意味するところだと捉えていますが、何をする上でもとても大切なことだと思います。進化の速いデジタル技術を扱う私たちですが、時代がどんなに変化しても「質実剛健」の心を忘れず、目の前の仕事に真摯に全力で取り組んでいきたいと思います。

今野 聡介

東芝デジタルソリューションズ株式会社
ソリューションセンター CXMソリューション部
CXMソリューション担当


2012年に入社以来、コンタクトセンターやアフターサービス、営業効率化など、企業がさまざまな接点を通じて顧客をしり、価値を提供するための基盤となるCRMソリューション「T-SQUAREx」のパッケージ開発に従事。CRMに関する高度な技術と経験を積み重ねてきた。その知見を生かし、現在は、お客さまそれぞれの要求に応じてT-SQURExのカスタマイズを行っている。お客さまにとってより使いやすく、価値の高いCRMソリューションを提供するため、日々奮闘している。

  • この記事に掲載の、社名、部署名、役職名などは、取材当時2020年3月のものです。

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