水資源保全への取り組み

水資源保全への取り組み(イメージ)

生命の源である「水」。都市に必要不可欠な「水」。水は私たちにとって欠かせない資源です。しかしながら、都市部への人口集中や、産業構造の変化、地球温暖化に伴う気象変動などが水循環に変化を生じさせ、それに伴って渇水や、水質汚濁、生態系への影響など様々な問題が発生しており、河川の流域を中心とした健全な水循環の維持・回復が求められています。
東芝インフラシステムズ(株)では、地域の事情に合わせて水を賢く効率的に利用するために、上下水道ソリューション、産業排水処理ソリューション、雨水対策ソリューションなどを提供しています。
また、環境・CSR活動として、水源となる森林の保全活動や、生物多様性および水質向上に向けた河川の清掃活動などを実施しています。

水を賢く使う

長年、日本の上下水道インフラ整備に携わってきた東芝インフラシステムズ(株)は、計画から運営までを事業範囲として、さまざまな水・環境課題の解決に総合的な技術力で取り組んできました。地域・文化・環境といった多様性に応じて、様々な技術を組み合わせたトータルソリューションを提供することで、持続可能な水循環システムの確立と環境先進社会の創出に貢献していきます。

製品例

製品例 イメージ 上下水道監視制御システムTOSWACS™-V オゾン発生装置 紫外線照射装置 小水力発電システム

水源の森を育む ~流域のみんなで行う環境活動1~

山間部の森林は、流域の水源域として貴重であり、その森林には水源かん養機能が求められます。東芝グループでは、健全な森を育むための森林保全活動を行っており、東芝インフラシステムズ(株)の従業員も参加しています。

※健全な森林の土壌は、たくさんの雨水を地中に貯留することができ、少しずつ河川へ流す。河川へ流れ込む水の量を平準化することにより洪水を防ぎ、川の流量を安定させる機能により渇水を防ぐ。また、雨水が森林土壌を通過することにより、水質が浄化される。

四国における森林保全活動 ・・・重信川水系

四国は愛媛県を流れる石手川は、松山市に水を供給する水源となる川です。松山平野にある松山市街を流れ、重信川と合流し、瀬戸内海に注いでいます。東芝EIコントロールシステム四国事業所の有志で結成している「高縄の森だんだんの会」は、愛媛県松山市高縄山系の一画で森林保全活動を実施しています。この高縄山系は、石手川の源流がある、地域にとって重要な森です。同会の会員は、四国事業所の従業員やOBなど総勢30名。月に一度、樹木の間引きや枝打ち、下草刈り、歩道の整備などの森林保全活動を行い、水源の森を育くんでいます。

「杉、檜が密集している急斜面での伐採」の写真
杉、檜が密集している急斜面での伐採

「間伐材で作ったベンチ」の写真
間伐材で作ったベンチ

「コガクウツギの花」の写真
コガクウツギの花

高尾山における森林保全活動 ・・・多摩川水系

山梨県笠取山を源流とし、山梨・東京・神奈川県を流れる多摩川。その支流の一つが、都心に近く観光客にも人気の高尾山に水源を有しています。
東芝グループ従業員が中心となって活動をしているNPO「森と人のネットワーク」は、高尾山の北側に位置する日影沢で、東京都との協定に基づき、樹木の間伐や下草刈りなどの森林保全活動や、自然観察路の整備、自然に親しんで戴くための観察会などを実施しています。高尾山の森から生まれた清流は、日影沢→小仏川→南浅川→浅川→多摩川として周辺の土地と人々を潤し、東京湾へと注いでいきます。

「小仏川」の写真
小仏川

「バス停からキャンプ場へ向かう沢沿いの林道」の写真
バス停からキャンプ場へ向かう沢沿いの林道

「森の中に作った自然観察路」の写真
森の中に作った自然観察路

「森の中での下草刈り・枝打ち作業」の写真
森の中での下草刈り・枝打ち作業

「春の妖精カタクリ」の写真
春の妖精カタクリ

「早春に咲くネコノメソウ」の写真
早春に咲くネコノメソウ

水辺を美しく ~流域のみんなで行う環境活動2~

都市部での河川や湖、海岸などでの清掃活動も、水質浄化・生物多様性保全のために大切な活動です。東芝グループでは、事業所周辺で、水辺を美しく保つための清掃活動を定期的に行っており、東芝インフラシステムズ(株)の従業員も参加しています。

太田川一斉清掃 ・・・太田川水系

広島県の西部に位置する太田川は、流域の豊かな森に育まれ、良好な水量・水質が保たれている河川です。広島市や呉市など流域内の都市に水道用水を供給するだけでなく、流域外の水源確保が困難な瀬戸内海の島しょ部まで水を供給する役割を持っています。
この太田川で、毎年7月、太田川実行委員会(国土交通省、広島県、広島市等)の主催による太田川水系37河川の河岸一斉清掃「クリーン太田川」が開催されます。「清流といえば太田川と言われたいね!」をキャッチフレーズに、多くの市民が集まる活動となっています。
2015年度には、全体で約2万人もの人が参加。被爆70周年にあたり、参加者全員で1分間の黙とうを捧げてから清掃を開始しました 。(株)東芝 中国支社、東芝インフラシステムズ(株)、東芝通信インフラシステムズ(株)などの東芝グループ従業員及びご家族60名も、地域の一員としてこの大切な活動に参加しました。

「清掃活動の様子」の写真
清掃活動の様子

「2015年秋の参加者」の写真
2015年7月の参加者

鳥屋野潟一斉清掃 ・・・信濃川水系

全長367kmと日本で一番長い信濃川が日本海に注ぐ河口の、すぐ手前に位置する鳥屋野潟(とやのがた)。新潟市の中心部に位置する鳥屋野潟は、流域の大半が海抜ゼロメートル地帯であるこの地において、治水に重要な機能を持つ湖です。また、市民の憩いの場であり、白鳥の飛来地としても知られ、たくさんの生き物が生息している自然の宝庫です。
ここでは、新潟市や周辺の地域コミュニティが中心となった清掃活動が毎年実施されており、昭和59年秋から32年間も続いています。
(株)東芝 新潟支店、東芝インフラシステムズ(株)、東芝エレベータ(株)、などの東芝グループ従業員及び家族は、毎年春と秋に行われる清掃活動に参加し、鳥屋野潟の機能維持に貢献しています。

「清掃活動の様子」の写真
清掃活動の様子

「2015年秋の参加者」の写真
2015年秋の参加者

河北潟クリーン作戦 ・・・大野川水系

河北潟は、石川県のほぼ中央に位置する、平均水深約2mの浅い湖沼です。洪水調整やかんがい用水源として利用されるとともに、魚釣りや自然観察など住民の憩いの場として多くの人々に親しまれています。その湖の自然環境保全や水質浄化のために、毎年、河北潟自然再生協議会の主催により湖畔の清掃活動が行われており、北陸東芝グループも毎年参加しています。
2016年4月は、強風という悪天候にも関わらず、全体では482名、(株)東芝金沢支店やグループ会社の従業員及びご家族からは34名もの人が集まり、ペットボトル、ビニールくず、空き缶、空きビン、発泡スチロール、タイヤなどたくさんのゴミを回収しました。

「たくさんのゴミを回収」の写真
たくさんのゴミを回収

「2016年4月の参加者」の写真
2016年4月の参加者

多摩川清掃市民運動 ・・・多摩川水系

多摩川は、全長138km、山梨県・東京都・神奈川県を流れ東京湾へと注ぐ多摩川水系の本流です。その流域にある東京都府中市では、毎年、多摩川の自然に親しみ、自治会・企業・市民の親睦を図り、多摩川をよりきれいにするため多摩川清掃を開催しており、東芝グループも毎年参加しています。
第43回となる2016年4月には、東芝インフラシステムズ(株) 府中事業所やグループ会社、東芝ラグビー部「BRAVE LUPUS」に所属する従業員およびご家族約300名が参加し、穏やかな春の日差しの中、河川敷の清掃を行いました。

「清掃活動の様子」の写真
清掃活動の様子

「2016年4月の参加者」の写真
2016年4月の参加者

多摩川美化活動 ・・・多摩川水系

全長138kmある多摩川の河口域にある神奈川県川崎市では、「多摩川をきれいに、よごさない、親しまれる川」を合言葉に、1979年から多摩川美化活動を実施しています。2016年6月の同活動には市長も参加、約12,000人もの人が集まりました。
東芝自動機器システムサービス(株)は、2012年度より毎年、同活動に参加しています。2016年は、社長を始め社員とそのご家族47名が参加、あいにくの雨の中での活動となりましたが、参加者全員が、最後まで元気に、一般ごみ、空き缶、空きビンを分別・収集しました。

「清掃活動の様子」の写真
清掃活動の様子

「2016年6月の参加者」の写真
2016年6月の参加者

鶴見川での河川清掃と健康づくり ・・・鶴見川水系

鶴見川は、東京都町田市上小山田町の湧水を源流とし、神奈川県横浜市鶴見区の河口から東京湾に注ぐ、全長42.5kmの一級河川です。東京都、神奈川県を流下する典型的な都市河川で、流域内の人口密度は全国1位です。
鶴見区に本社を置く東芝環境ソリューション㈱は、2015年11月3日に、社会貢献と社員の健康づくりのためのイベントを鶴見川綱島付近で開催、従業員とその家族49名が参加しました。
健康づくりとして新横浜駅から鶴見川沿いを散策した後、綱島河川敷でNPO法人鶴見川流域ネットワーキングの指導のもと、清掃ボランティア、外来種から固有種(カラムシ)を守る植生回復活動、ラフティングボード乗船体験を実施し、鶴見川を満喫しました。

「清掃活動の様子」の写真
清掃活動の様子

「2015年11月の参加者」の写真
2015年11月の参加者

サケ稚魚放流と河川清掃 ・・・石狩川水系

北海道の恵庭地区は、山や渓谷、湖や川がある、自然の豊かな地域です。市街地の中央部には、生物多様性保全の核ともなる「漁川」「茂漁川」が、東西を貫くように流れています。
東芝電波プロダクツ(株)恵庭工場は、この川で「えにわ市民サケの会」主催により行われるサケの稚魚放流と河川敷清掃イベントに、毎年参加しています。
恵庭市内の小・中学校で飼育された稚魚を、川の恵みに感謝しながら、こどもたちと一緒に放流します。今年放流したサケが帰ってくるのは、3~4年後。この街中の川に、秋、サケが遡上してくるのを、恵庭市民は毎年楽しみにしています。

「サケの稚魚」の写真
サケの稚魚

「稚魚を放流中」の写真
稚魚を放流中

「多くの市民が集まります」の写真
多くの市民が集まります