東南アジア初のQuantum Networks EXperience Centreの開所式に参加

2022年11月17日(木)

東芝デジタルソリューションズ株式会社

 東芝デジタルソリューションズ株式会社(取締役社長:岡田 俊輔、以下 東芝デジタルソリューションズ)は11月16日、SpeQtral Pte. Ltd., (本社:シンガポール、CEO:Chune Yang Lum、以下 SpeQtral)がシンガポールに開所したQuantum Networks EXperience Centre (以下 QNEX)の開所式に参加しました。

 東芝デジタルソリューションズとSpeQtralは、2021年8月に、東南アジア地域における量子暗号通信ビジネスについて、政府機関や企業といった顧客の開拓、市場参入戦略の策定等に関する業務に係る協業に合意注1し、東南アジア地域の量子暗号通信の社会実装に向け、活動してまいりました。

 今回、SpeQtralがシンガポールに開所したQNEXは、金融機関や通信事業者、データセンターなどの商用パートナーや研究者、政府機関に対し、量子鍵配送(Quantum Key Distribution: 以下 QKD)技術を紹介する東南アジア地域初注2のショール―ムです。シンガポールは金融業界のグローバルハブであり、東南アジア地域の通信、データセンター、クラウド接続基盤の中心として機能しており、非常に重要で価値の高いデータを扱っています。物理学と量子力学の法則を用い盗聴を防ぐ暗号通信を実現するQKDは、今日のセキュリティ基盤に対する量子コンピューティングの差し迫った脅威注3に対処する安全なデータ通信の解となります。QNEXでは今後、QKDを活用した商用ユースケースを開拓し、QKDの社会実装を促進していきます。

 東芝デジタルソリューションズは、量子暗号通信の産業界への早期展開に向け、国内外で業界パートナーシップを確立してきました。今後も、パートナー企業との協業関係を強化し、量子暗号通信事業のグローバル展開を加速してまいります。

Quantum Networks EXperience Centreでの開所式
(左から、東芝アジア・パシフィック社 総代表 福地 浩志, 東芝デジタルソリューションズ 取締役社長 岡田 俊輔, シンガポール副首相 Heng Swee Keat, 駐シンガポール日本国特命全権大使 石川 浩司, シンガポール国立大学量子技術センター理事長 Quek Gim Pew, SpeQtral CEO Chune Yang Lum)

注1:
東芝デジタルソリューションズプレスリリース(2021年8月)
シンガポールSpeQtral社と東芝デジタルソリューションズ 東南アジアにおける量子暗号通信ビジネスで協業
https://www.global.toshiba/jp/company/digitalsolution/news/2021/0831.html

注2:
東芝デジタルソリューションズおよびSpeQtral調べ

注3:
現在のシステム内外におけるデータ通信の安全を確保する暗号技術は、第三者が解読するには非常に複雑な計算が必要であり、解読までに天文学的な計算時間を要することから、現実的に通信内容が解読・傍受される懸念は無いと考えられてきました。しかし、既存のコンピューターをはるかに超える演算速度を持つといわれる量子コンピューターが実用化されれば、短時間のうちに無力化されてしまう可能性があるといわれています。

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