自治体の地域包括業務のデータ利活用を支える
地域包括ケアソリューション 『ALWAYS® ICC』クラウド版サービスの提供開始
~1stユーザー大田区にて本格運用開始~
2022年3月30日(水)
東芝デジタルソリューションズ株式会社
東芝デジタルソリューションズ株式会社(本社:神奈川県川崎市、取締役社長:岡田 俊輔、以下 当社)は、自治体の地域包括マネジメント業務を支援する地域包括ケアソリューション「ALWAYS® ICC」クラウド版サービス(以下、本サービス)の提供を本日から開始します。
本サービスは、自治体の医療・介護等の膨大な地域包括ケア関連のデータをクラウド上で管理し、可視化・分析を行うことで地域包括ケアに関する事業計画の策定や施策の効果測定などを支援します。また、今回、提供を開始する本サービスの1stユーザーである大田区は試行運用を経て、本格的な運用を4月から開始します。
現在、国内の高齢者人口が増加することによる深刻な課題として、「介護人材不足」や「社会保障給付費の増大」が挙げられています。これらの課題を解決するために自治体では、データ活用による業務効率化を進め、高齢者の「健康寿命の延伸」、「社会保障給付費の抑制・適正化」に向けた取組みを国から求められています。
従来の受託分析型サービスの「ALWAYS ICC」では、上記の目的に合わせた分析結果を報告書として自治体へ提供していました。本サービスでは、自治体職員が、自治体の各部門にて保有する高齢者に関わるビックデータをクラウド上で横断的に管理でき、さらにBIツール注1を活用することで、統合されたビックデータから見えてくる高齢者の実態の可視化、分析結果の共有などが可能になります。自治体が国から求められる「根拠に基づいた施策立案(EBPM)注2」などデータドリブン型の地域マネジメントの推進を支えることにつながります。
■ ALWAYS ICC クラウド版サービスの特長
1.部門横断的な根拠に基づく施策立案を支援するデータ分析基盤
- 自治体様各部門保有の医療・介護等のデータを個人別に突合・一元化した「高齢者統合DB」をクラウドサービスにて提供します。
- 総合行政ネットワーク(LGWAN注3)を経由し、自治体職員は端末のWebブラウザにて利用可能です。
- ビッグデータの可視化から分析までを支援し、事業計画等施策立案業務の効率化だけでなく根拠に基づいた施策立案の実現に寄与します。
- データに基づいた適切なサービスを高齢者に提供することで、社会保障給付費の抑制・適正化へつなげます。
2.高齢者個人へのフィードバックにより健康寿命延伸に寄与
高齢者個人の心身状態・サービス利用状況履歴を可視化することで、その個々人に最適なサービス提供を可能とします。
● ユースケース
当社は、今後も地域包括マネジメントPDCA業務を支援する本サービスの展開を進め、「健康寿命の延伸」や「社会保障給付費の抑制」に貢献します。
「ALWAYS ICC」クラウド版サービスのモデルユーザーである、大田区様から以下のコメントを頂きました。
<大田区 高齢福祉課高齢者支援担当係長 前畑文枝様>
「ALWAYS ICC」クラウド版サービスを導入したことにより、正確でより分かりやすくデータの可視化ができるようになりました。これだけでも効率化、業務改善となっています。今後は、国保データベースシステムで保管されている医療レセプト情報や特定健診の情報などとデータ連携し、介護予防の施策改善につなげたり、適切なケアプランになっているかを検証したりすることで、より効果の高い事業の実施や施策立案に活用できるようになることを期待しています。
注1:
BI(Business Intelligence)ツールはウイングアーク1st社製 「MotionBoard」を使用。東芝デジタルソリューションズとウイングアーク1stは、2020年11月の資本・業務提携の発表以降、ファクトリー領域や人材ソリューション領域、そして今回の自治体向けソリューション領域など、新たなサービスの創出に向けた活動を進めている。
注2:
根拠に基づいた施策立案(EBPM:Evidence-based Policy Making)とは、施策目的を明確化したうえで効果の測定に重要な関連を持つ情報やデータに基づいて施策立案すること。
注3:
LGWAN(Local government Wide area Network)
注4:
フレイル予防とは、「健康な状態と要介護状態の中間に位置し、身体的機能や認知機能の低下が見られる状態」(フレイル)を予防すること。
- ALWAYS は、東芝デジタルソリューションズ株式会社の日本における登録商標です。
ICCは、Integrated Community Care(地域包括ケア)の略称。 - その他、本文章に記載されている社名および商品名はそれぞれ各社が商標または登録商標として使用している場合があります。
- 地域包括ケアソリューション 「ALWAYS ICC」
https://www.global.toshiba/jp/products-solutions/public-ict/always/always-icc.html - 大田区の導入事例 地域包括ケアマネジメントソリューション 「ALWAYS ICC」
https://www.global.toshiba/jp/company/digitalsolution/case/articles/case2022/otk.html