地方自治情報化推進フェア2024[展示会・イベント レポート]
本展示会では東芝デジタルソリューションズブースにご来場いただき、誠にありがとうございました。
今回の展示会では「生成AI・ブロックチェーンで東芝が既存業務に付加価値を創造」をテーマとして、東芝デジタルソリューションズが単独出展いたしました。自治体向けに長年ITソリューションを提供してきている当社は、本展示会において生成AIやブロックチェーンといった最新技術を活用して、既存業務を円滑に、より付加価値のあるものとするための提案を多数展示いたしました。
また展示会の場を通じて、来場された皆様が現在どのような課題をお持ちなのか、東芝としてどのように課題解決ができるかのヒアリングも積極的に進めております。
今回の出展の中からトピックスをいくつかご紹介いたします。
まず1つ目は、調達業務のフルデジタル化を実現する「CISSART 電子調達システム/電子契約システム」です。
自治体の調達業務は、入札参加資格の申請受付から入開札、契約、検査・検収といった段階ごとにサブシステムに分かれて運用されており、通常、担当者はそれぞれのサブシステムで業務を行う必要があります。東芝デジタルソリューションズは、業務の流れを見える化し、個々のサブシステムを意識することなくシステム操作が可能となる事業者/発注者ポータルをリリースいたしました。これにより、業務に不慣れな発注者/事業者でも、システムが次にすべき作業へと誘導することで業務の効率化を実現します。さらに、国内で初のブロックチェーンを活用した電子契約システムにより、契約書だけではなく成果物、請求書までデジタル化することにより、業務の完全ペーパレス化を実現します。
また、生成AIを組み合わせた過去資料の検索や指名業者の自動リストアップ、事業者の入札書類作成支援といった発注者/事業者サポート機能もアイディアとしてご紹介しました。来場した自治体ご担当者のお話を伺って、どのような機能展開ができるかを今後も研究・開発してまいります。
*ブロックチェーン技術を取り込んだ自治体向け電子契約システムとしては国内初。東芝デジタルソリューションズ調べ。
次にご紹介するのは、時間や場所にとらわれない「コミュニケーション基盤」です。
従来より提供している「desknet's NEO.Gov」は、庁内情報ポータルとして情報を集約するとともに、メールやスケジュールをMicrosoft社のMicrosoft365と連携することで、庁内はもちろん外出先や自宅でも効率を落とさず円滑なコミュニケーションが可能になる、官公庁・自治体向けグループウェアです。今回はこの「desknet's NEO.Gov」を核として、ブロックチェーンや生成AIとかけ合わせた新たなアイディアを展示いたしました。
ブロックチェーンとのかけ合わせでは、ノーコードツールで作成したワークフローにおいて添付文書の原本性を保証する機能を加えることで、データの信頼性が向上し、データガバナンス強化ができます。また、生成AIとのかけ合わせでは、チャットグループでのディスカッションにAIが参加して、意見を効率よくまとめる、新たなアイディアを提案する、過去のマニュアルやノウハウから必要な情報を絞り込んで提示するなど、職員のパートナーとなって日々の業務をサポートするアイディアをご紹介いたしました。
もう1点ご紹介するソリューションは、介護認定訪問調査システム「ALWAYS® V」です。
自治体における要介護認定業務では、調査員が調査対象者の自宅などを訪問し、認知機能や運動機能などの様々な項目の調査を実施しています。調査員はこれらの調査を紙のメモや調査票で行い帰庁後にシステムに入力しているため、調査員の負荷が高く、また調査結果が調査員のノウハウに依存しやすくなっていることが課題でした。
「ALWAYS® V」では、訪問先でタブレットを使った入力を可能にし、調査員の記録方法に応じたメモなどの柔軟な入力機能や、実際の身体状況などを入力できるイラスト画面も備えており、訪問調査員の業務の効率化をサポートし、介護保険サービス全体の品質と公平性の確保を実現します。
2024年1月から提供開始された本システムは既にいくつかの自治体で採用されており、今後、介護業務のDX化と人手不足への効率化サポートとして、さらなる拡大が期待されます。
本展示会ではブース内セミナーも開催して、生成AIとブロックチェーンを活用した東芝デジタルソリューションズの公的サービスにおける将来展望についてご紹介いたしました。
これからも、地域の未来をつくる自治体業務をデジタルの力でサポートする東芝グループにご期待ください。