TECHNO-FRONTIER 2024 第3回パワーエレクトロニクス技術展[展示会・イベント レポート]

本展示会では東芝グループブースにご来場いただき、誠にありがとうございました。
今回の展示の中から東芝グループ各社のトピックスをご紹介します。

今回の東芝グループブースには、東芝デバイス&ストレージと東芝マテリアルが出展いたしました。

東芝デバイス&ストレージの出展品の中からは、モーター制御ソフトウェア開発キット「MCU Motor Tuning Studio」をご紹介いたします。

ブラシレスDCモーター(BLCDモーター)は、小型で高効率、かつトルクや回転数を細かく制御できることから、エアコン、冷蔵庫、洗濯機などの家庭用機器を始めとして幅広く活用されているモーターですが、制御が複雑な分、パラメータ算出も複雑で、この最初の設定をクリアするのに多大な時間を要してしまうという例も少なくありません。

評価ボードとそこに搭載されたマイコン内のファームウェア、及びそれらのデータを受信・分析するPCソフトウェアの3点で構成された東芝デバイス&ストレージの開発キットは、ボードにセットしたモーターを試験回転させることで、インダクタンスや抵抗といったモーター特性の測定と、ゲインの算出を自動的に行い、モーターの開発・チューニングに必要なそれらの初期値を数秒で取得できるので、開発の”最初の一歩”を飛躍的に時間短縮することが可能です。

本展示会場では、視認性のために赤白の円盤を装着したモーターを使って、PCソフトウェアからの操作でモーターがテスト回転、データを取得しながらゲインを自動調整し、10秒ほどでパラメータの算出が完了する様子をデモンストレーションいたしました。さらに算出したパラメータは「MCU Motor Studio」にインポートして、より高度なチューニングを行うことも可能です。

東芝マテリアルの出展品からは、ノイズ抑制部品「アモビーズ®」をピックアップいたします。

様々な場所やシーンでの電動化・高出力化が進む社会において、半導体のノイズ抑制はますます需要を増していきます。

コバルト基アモルファスを使用した「アモビーズ®」は、一般的なフェライトビーズより高いノイズ抑制効果を発揮する、半導体のスイッチングノイズ抑制に特化した抑制部品です。ビーズタイプなのでダイオードのリードに直接差し込むことができるため、基板の加工が不要で、設計を変更することなく急なノイズ対策にも対応いたします。さらに温度特性も優れており、高温でも高性能を発揮して、半導体部品を逆耐圧オーバー破壊から保護することもできます。

今回の展示会では、実際にMOSFETのリードの部分にアモビーズをはめ込んだパターンや、脚付きのアモビーズを直接基板に実装したパターンなど、いくつかのタイプの実装方法を御覧いただける「アモビーズ実装例」サンプルを展示いたしました。

これからも、カーボンニュートラル実現に向けたキーマテリアルを創出し続ける東芝グループのパワーエレクトロニクス技術にご期待ください。