ロジスティクスソリューションフェア2024[展示会・イベント レポート]

展示会レポート

本展示会では東芝グループブースにご来場いただき、誠にありがとうございました。
今回の展示の中から各社のトピックスをご紹介します。

今回の展示会には、東芝デジタルソリューションズ、東芝インフラシステムズ、東芝システムテクノロジー、およびウイングアーク1stが共同出展いたしました。

物流業界では、2024年4月からの自動車運送業における時間外労働時間規制の見直しによって、従来の体制のままでは十分な輸送能力やトラックドライバーが確保できなくなる恐れがある、いわゆる「2024年問題」が大きく注目されています。この課題の解決には、ICTソリューションを活用した総合的な業務効率化が不可欠です。

東芝デジタルソリューションズでは、本年2月にリリースした倉庫運用最適化サービス「LADOCsuite®/WES」と、倉庫管理ソリューション「LADOCsuite®/WMS」の新バージョンを、本展示会でご紹介いたしました。

「LADOCsuite®/WES」の新バージョンでは、出荷バース最適化機能を実装しました。「配送計画機能」を特長にもつ「LADOCsuite®/WMS」とデータ連携することで、出荷要件に応じて、どの車両が、いつ、どのバースを、どのような順番で回るかを計画することができます。トラックドライバーの荷待ち時間を削減するとともに、バースのスループット向上に役立ちます。

さらに「LADOCsuite®/WMS」の新バージョンでは、ウイングアーク1stのオンライン配車業務プラットフォーム 「IKZO Online」とのデータ連携により、荷主と運送会社がオンラインでつながり、配車・運行管理・連絡業務をシームレスに連携することで、「バース管理効率化」「荷待ち時間削減」「事務処理効率化」に貢献いたします。

東芝インフラシステムズが出展した「WESモニタリング・最適化ソリューション」は、輸送業務だけでなく倉庫内でも顕在化している人手不足の解消をサポートする倉庫運用管理システムです。

人手不足の解消には機械化・自動化が有用ですが、人だけで運用していた現場に機械を導入する場合、それまでとは全く異なる管理ノウハウが必要となります。WESは、作業員の持つ情報端末やWCSに蓄積されるAGV・DAS・ピッキングロボなどの各種データをリアルタイムに収集して見える化、データを蓄積して分析・効果的な運用をシミュレーション、さらに分析に基づく作業・機器連動で倉庫の運用を全体最適化します。

今回の展示では東芝のWESの主な機能として、様々な機械の稼働状況や充電状態などをひと目で確認できる「機器モニタリング」、人と機械それぞれの得意な作業の振り分けや、効率の良い連動作業を実現する「ピッキング業務最適化」、需要・作業進捗の予測や倉庫内全工程の進捗の見える化により、ボトルネック改善をサポートする「工程別モニタリング」について、会場に設置したパソコンでシステム管理画面の様子をご覧いただきました。

倉庫内に全面的に機械を導入することがコスト的に厳しい場合は、まず作業員の状況管理から行うスモールスタート運用もご提案しています。

ウイングアーク1stは「IKZO Online」を出展しました。

本製品の特長は、「物流革新に向けた政策パッケージ」への対応として、ドライバーの荷待ち時間・荷役作業時間をリアルタイムで把握して、「2時間ルール」に対応できるよう効率化を行うことができる「ドライバーアプリの活用」、従来電話・メール・FAXなど様々な経路でやり取りが発生していた運送契約や運送条件をデジタル化するための「オンライン発注の活用」、受発注や運賃・料金等の確定、請求までをオンラインで一本化してペーパレスに貢献する「請求支払機能の活用」の3点です。

また、東芝の物流システムと連携すれば、「LADOCsuite®/WMS」の出荷情報を元にした配車計画をIKZOで配車割当してWMSに返し、荷主が直接ドライバーの稼働状況を管理することができます。

東芝システムテクノロジーの出展品は、スマートグラスを使ったピッキング支援システム「EQSURV Picking(エクサーブ ピッキング)」です。

製造現場や倉庫の棚などに貼り付けた画像認識コード(カラービット※1)をスマートグラスで識別し、そのディスプレイに対象品を示すガイドをAR表示させることで、目的の品物をひと目で見つけることができ、かつ取り間違えのミスをなくし、ピッキング作業の省力化・省時間化を実現するこのシステムでは、作業指示をスマートグラス上に表示させることで、作業者の両手をふさぐことなく、ペーパーレス、ハンズフリーで作業がおこなえます。3色で構成される画像認識コードのパターンは、各種バーコードと比較してもシンプルで、読み取り性能が高く、またより大きくした画像認識コードを使用することで離れた位置からでも認識ができ、フォークリフトの運転台などからも降りることなく商品の確認を可能としています。

展示会場では、実際のスマートグラスと画像認識コードを貼った棚のサンプルを展示し、さらにスマートグラスを通して画像認識コードを見た際の画面表示をリアルタイムで外部モニタに映し出すデモンストレーションを行ない、多くの方に関心を持っていただきました。

※1カラービットはビーコア株式会社の登録商標です。

これからも、ハード・ソフト両面で培った長年のノウハウを最大限に活用して、物流業界の課題解決に貢献する東芝グループにご期待ください。