変電所へのデジタル技術の導入に向けた実証を開始
~遮断器の状態監視や制御ケーブルのデジタル管理を通じた高度化と省力化~
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2022年04月21日
北陸電力送配電株式会社
東芝エネルギーシステムズ株式会社
北陸電力送配電株式会社(本店:富山県富山市、代表取締役社長:水野弘一、以下、北陸電力送配電)および東芝エネルギーシステムズ株式会社(本社:神奈川県川崎市、代表取締役社長:小西崇夫、以下、東芝ESS)は、変電所でのデジタル技術を活用した設備保全や工事の高度化・省力化について、この度共同で実証を開始しました。
近年、高度経済成長期以降に建設した電力設備が経年による更新時期を迎えており、これらの高経年化した設備の維持・更新費用の抑制や、限られた施工力を有効活用する観点から、設備保全・工事の高度化や省力化が課題となっています。
このような中、設備の高経年化対策の一環として、北陸電力送配電および東芝ESSは、設備保全におけるデジタル技術の導入に向けた2つの実証を実施します。実証は2022年度末までの予定です。
実証その1「遮断器の状態監視」
北陸電力送配電管内には約1,800台の遮断器(66kV以上)があり、使用年数や開閉回数を基に定期点検等の設備保全を計画・実施しています。遮断器の中には、電圧の調整のために年間数百回開閉動作をするものがあることから、それらの設備保全業務に多くの労務量や費用を要していました。
今回、石川県内の変電所において、実際に運用している開閉回数の多い遮断器(東芝ESS製)に監視ユニットを取り付け、開閉時に得られる様々な計測値をデジタルデータとして取得し、設備の状態を精緻に把握することで、設備保全業務の高度化を図ってまいります。
実証その2「制御ケーブル接続状態のデジタル管理」
設備の監視・制御のため、変電所には多くの制御ケーブルが使用されています。設備工事の際には、制御ケーブルの切り離し・接続が必要となり、その量は年間数千本にのぼります。
制御ケーブルの切り離し・接続作業においては、事前に作業手順書を作成します。従来、ケーブル接続状態を示した図面は紙で管理されており、作業手順書作成時には複数の紙図面を突き合わせする必要があることから、大きな負担となっていました。また、作業終了後の図面の更新・管理にも手間がかかっていました。
今回、北陸電力送配電が実施する変電所設備工事において、東芝ESSが開発した制御ケーブル接続状態のデジタル管理ツールを活用し、作業手順書作成や図面更新・管理業務の省力化を図ってまいります。
北陸電力送配電は、今回の実証を踏まえ、設備保全・工事の高度化、省力化を進めることで、費用抑制を図りながら、着実かつ適切に高経年化した設備の更新を進め、将来にわたり電力の安定供給を確保してまいります。
東芝ESSは、国内外における変電所向けのIoT技術を用いた効率的な保守サービスの開発・ソリューションの提案を積極的に行っていきます。
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