生産技術センター

東芝の研究開発・技術

ごあいさつ

生産技術による
東芝グループ
モノづくり力の高度化

生産技術センター
所長 秋山 靖裕

[写真] 生産技術センター 所長 秋山 靖裕

 生産技術センターは、50年にわたり、東芝グループの製品・サービスを、低コストで、効率よく、高品質に作り、お客様に提供するための技術・手法・仕組み・システムを研究開発してきました。基本的な取組みは、モノづくりに共通して活用できる『基盤生産技術』を研究開発し、製品・サービス毎にカスタマイズして提供することです。数年前からは、グループ会社との連携で開発技術を社外にも展開しており、社内外含め、事業課題に的確に対応するためのコンサルティングにも取り組んでいます。
 現在は、CPS*1テクノロジー企業への転換に向けて、デジタル生産技術によるバリューチェーンの業務プロセス変革、ならびにモノづくり・サービスオペレーション変革の取組みを強化しています。
 デジタル生産技術とは、モノづくり・サービスにかかわる事象・現象をデジタル化し、デジタルデータをリアルタイムに収集・分析することで、制御・最適化していくことです。目覚ましい革新が進むIoT*2/IoP*3、AIの技術を取り入れ、使いこなすことで、最先端のモノづくり・サービスを実現します。
 このデジタル生産技術の展開先の一つが、営業、設計から生産、物流、据付・保守に至る、バリューチェーンの業務プロセス変革です。モジュール化、コンフィグレータ*4活用により営業や設計情報を下流業務にリアルタイムに伝達する、スケジューラやMES*5の活用で生産情報を調達、物流、据付・保守と共有するなど、バリューチェーン全体にわたり人・もの・情報をつなげることにより、製品・サービスをより効率的に、効果的に創出できる体制を実現していきます。
 モノづくり・サービスオペレーション変革では、デジタルでつながったグローバルなモノづくりの実現に向けて、工場ならびにO&M*6のスマート化を進めています。スマート工場化では、これまで生産現場で培ってきた知見を基に、新たにAI画像検査、センシング技術、搬送・知能化ロボット等を展開して、生産実績・ラインの稼働状況、動力状況の見える化、自動化・省人化を実現します。また、スマート工場化技術をO&MのIoT/IoP化に活用することで業務の一元管理を可能にし、リモートでの作業支援やロボットによる自動点検等のサービスを提供します。この工場業務、O&Mをデジタルでつないだ「スマートマニュファクチャリング」により、エネルギーマネジメントやインフラサービスの実現に貢献していきます。
 私たちは、『人と、地球の、明日のために。』のグループ経営理念のもと、生産技術を革新、先鋭化して製品・サービスに展開し、『新しい未来を始動』させます。

*1 CPS:Cyber Physical System
*2 IoT:Internet of Things (モノのインターネット)
*3 IoP:Internet of People (デジタル化技術による人の意思、判断、状況などのインターネット)
*4 顧客から要求された仕様に合致する製品構成を作成するツール
*5 MES:Manufacturing Execution System(製造実行システム)
*6 O&M:Operation & Maintenance(運用と保守)