260万人のレシートデータから見る「災害情報発表時の購買動向」調査
南海トラフ地震臨時情報発表時に見る購買行動の変化
高値新米シーズンに考える“備蓄と防災”

「スマートレシート®」が捉えた米と水の購買変動と防災意識の示唆

2025-09-01
東芝データ株式会社


 東芝データは、東芝グループの電子レシートサービス「スマートレシート®」を通じて、全国約260万人の会員から収集される購買データをリアルタイムに分析・統計化し、生活者の行動変容を可視化しています。9月1日は「防災の日」。そこで、今回は、南海トラフ地震臨時情報が発表された際の米購買行動の変化に着目しました。
 南海トラフ地震臨時情報発表以前は、米は日曜日に購入する特徴が見受けられていましたが、発表後は平日にも購買が分散するといった消費者の購買行動に変化が見られました。特に2024年9月には、商品種類数が明確に減少していることがデータから示されており、こうした結果からも、災害時の需要とその後の購買行動の変化が確認できます。 

購買周期の変化
  • 従来:「日曜日に購入」が主流
  • 発表後:「平日にも購入」へ行動がシフト

新米シーズンに見えた購買行動の揺らぎと供給調整の影響
 南海トラフ地震臨時情報の発表直後、消費者による米商品の購買需要が高まり、2024年9月にはスーパー等の小売店において米の品薄・欠品が発生しました。一時的な需要の増加に加え、生産量の不足や供給の遅れといった要因が重なり、この影響は全国的にも報道されています。
 「スマートレシート® 」の分析データを見ても上記事象は顕著に確認されており、新米流通が始まっても商品種類数の回復は鈍く、前年水準に戻るまでには翌年4月後半までの時間を要していたことが明らかになっています。さらに、備蓄米の市場投入が行われたタイミングでは、再び商品種類数が大きく減少。こうした供給調整の動きは、消費者にとって「選択の範囲」が限られることに直結しており、購買行動や市場の安定性に少なからず影響を与えていることが示唆されました。

防災の日に考える、冷静な備えのあり方
 南海トラフ地震臨時情報の発表直後には、ミネラルウォーターの購買量が一時的に急増していた動向が捉えられています。
 特に震源域に近い地域では、前日比で20倍を超える動きも見られ、非常時の不安がそのまま購買行動に直結した可能性があることがわかります。しかし、このような突発的な買い込みは、一時的な品薄を引き起こし、かえって地域全体の備えを不安定にしてしまう恐れがあります。

 防災は「その時」ではなく「日頃」からの積み重ねが大切です。「防災の日」として、必要なものを少しずつ計画的に備蓄し、冷静に行動することこそが真の安心につながる第一歩といえます。

データ備考
・対象期間:2025年7月31日まで
・対象店舗:「スマートレシート®」加盟店

■家計管理もラクラク!支出管理は「スマートレシート®

東芝テック株式会社が開発・運営し、東芝データ株式会社が運営を支援している電子レシートサービス「スマートレシート®」は、会計時に通常は紙で提供される購入商品の明細レシートを電子化し、電子レシートセンターでデータとして管理、提供するサービスです。お客様の手元に紙のレシートを残さなくてもスマートフォンで購入履歴をいつでも確認することができ、お客様の買い物における利便性の向上につながるとともに、加盟店における紙レシートの発行コスト削減や紙資源の使用量の低減に貢献します。

「スマートレシート®」の公式サイト:https://www.smartreceipt.jp/

*「スマートレシート®」は東芝テック株式会社の登録商標です。

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