東芝データとナウキャスト、
電子レシートデータを用いた機関投資家向け分析サービスを開始

~「スマートレシート®」会員約150万人の購買統計データから企業の売上を予測~

2023-11-01
東芝データ株式会社
株式会社ナウキャスト


 東芝データ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役CEO:北川浩昭、以下「東芝データ」)と株式会社ナウキャスト(本社:東京都千代田区、代表取締役CEO:辻中仁士、以下「ナウキャスト」)は、電子レシートデータを用いた機関投資家向け分析サービスを2023年11月1日(水)から開始します。具体的には、東芝グループの電子レシートサービス「スマートレシート®」の会員約150万人の購買統計データを活用して、ナウキャストが企業の売上を予測します。

■背景
 経済活動の正常化に伴い国内消費は回復傾向にありますが、コロナ禍による行動様式の変化や物価高、円安といった状況を受けて、投資家の間では、消費者の購買傾向や市場動向をリアルタイムで把握して企業の業績予測に役立てたいというニーズが強まっています。
 東芝データは、東芝テック株式会社が開発、運用し、東芝データが運用を支援している電子レシートサービス「スマートレシート®」から得られる約150万人の購買統計データの提供を通して、企業の商品開発や戦略立案を支援してきました。また、ナウキャストは、クレジットカードの決済データやPOSデータ、位置情報データといったオルタナティブデータ(※)の分析・活用に強みを持ち、複数のデータを用いた投資分析を1つの場所で行うことができる「AlternaData(オルタナデータ)」を開発するなど、国内外の機関投資家向けにサービスを提供してきました。
 両社は、東芝データの購買統計データとナウキャストのデータ分析ノウハウを組み合わせることで企業の売上予測などが可能になると考え、2023年4月よりビジネスの検討やデータの検証をしてまいりました。そして、この度、機関投資家向け分析サービスの開始に至りました。

※オルタナティブデータ:主に金融領域で伝統的に使われてきた財務情報や経済統計のようなデータ(Traditional Data)に対して、これまで利活用の進んでこなかったデータのことをオルタナティブデータ(Alternative Data)と呼ぶ。

 

■電子レシートデータから算出した売上高前年比と実際の売上高前年比との比較
 株式会社明治および株式会社資生堂の売上高前年比を、「スマートレシート®」のデータと実際のデータとで比較しました。グラフからは、前者と後者の動きがほぼ連動していることが見てとれます。両社のような食品・日用品メーカーはスーパーやドラッグストア、コンビニエンスストアなど多岐にわたる販売チャネルを持っているため、単一のPOSデータからの売上予測が困難ですが、様々な販売チャネルでの購買行動を捕捉できる電子レシートデータを活用することにより、このような高精度な分析が可能になります。

 

〇明治

〇資生堂

※各データの出所
・「スマートレシート®」のデータから算出した売上高 : 「スマートレシート®」のレシートデータを基に、ナウキャストが独自集計したメーカー各社の購入額より算出。
・実際の売上高 : 各社の企業サイトに公開されているIR情報より算出。

 

■電子レシートサービス「スマートレシート®」概要
 東芝テック株式会社が開発、運用し、東芝データが運用を支援している「スマートレシート®」は、会計時に通常は紙で提供される購入商品の明細レシートを電子化し、電子レシートセンターでデータとして管理、提供するサービスです。お客さまは手元に紙のレシートを残さなくてもスマートフォンで購入履歴をいつでも確認することができ、お客さまの買い物における利便性の向上につながるとともに、紙レシートの発行コストや環境負荷を減らすことができます。

 公式サイト : https://www.smartreceipt.jp/

※「スマートレシート®」は東芝テック株式会社の登録商標です。

 

■東芝データが提供する購買統計データ
 東芝データでは、「スマートレシート®」から得られる購買データを統計化し、実購買に基づいた膨大なデータから消費行動パターンをより詳細に分析できるサービスを展開しています。

<東芝データの扱う購買データの特徴>
・POSシステムのリーディングカンパニーである東芝テック株式会社のアセット基盤
「スマートレシート®」加盟店の業種・業態を超えた幅広い購買統計データを流通横断で取得可能。サービス会員数150万人以上。
・データの即時性
数時間以内に形成した購買統計データで分析可能(購買統計データAPI)
・分析切り口の多様性
購入者属性等、エリア指定、指定商品のシェア・ランキングなど、あらゆる切り口で購買動向を把握。変化を速やかに捉え機会を逃さない商品開発や、暮らしの変化に順応させる政策立案を行うことに寄与。

 お問い合わせ先 : https://www.webcom.toshiba.co.jp/tdc_pd/biz_contact/

 

■「AlternaData(オルタナデータ)」
 株式会社ナウキャストが提供する、日本株に投資する機関投資家向けに特化した投資分析プラットフォームです。スーパーやドラッグストアのPOSデータや決済データを1つの投資分析プラットフォーム上でまとめて分析可能で、食品・日用品に関わる企業の売上動向を決算開示よりも前に把握できます。

 

■ナウキャストの投資判断支援サービスに関するお問い合わせ先

 購買統計データなどのオルタナティブデータを用いた投資判断支援にご興味のある機関投資家の方は、以下からお問い合わせください。

 お問い合わせ先 : https://nowcast.co.jp/?form=demo_request_start

【東芝データ株式会社について】
 東芝データは、東芝グループの持つ優れたセキュリティ技術とノウハウを基盤に、購買データをはじめとする実社会で収集したデータを、高度な技術で分析し価値ある形に変えて社会に還元することで、豊かな未来を創造するデータ循環型のエコシステムの構築に取り組んでいます。

会社名   : 東芝データ株式会社
代表者   : 代表取締役CEO 北川 浩昭
設立    : 2020年2月
所在地   : 東京都港区芝浦1-1-1 浜松町ビルディング32階
公式サイト : https://www.global.toshiba/jp/company/data-corp.html


【株式会社ナウキャストについて】
 株式会社ナウキャストは、東京大学経済学研究科渡辺努研究室における「東大日次物価指数(現:日経CPINow)」プロジェクトを前身として2015年に設立された、オルタナティブデータのリーディングカンパニーです。次世代金融インフラの提供を通して組込型金融を実現するFinatextグループにおいて、ビッグデータ解析事業を担っています。POSデータやクレジットカードなどの決済データをはじめとする「オルタナティブデータ」を扱うサービスを幅広く展開するほか、ビッグデータ解析による消費者物価指数などの経済統計のリアルタイム化、企業の経営戦略の見える化を行い、国内外250社以上の金融機関、シンクタンク、政府、政府系金融機関、海外ヘッジファンド等の資産運用、経済調査業務を支援しています。

会社名   : 株式会社ナウキャスト
代表者   : 代表取締役CEO 辻中 仁士
設立    : 2015年2月
所在地   : 東京都千代田区九段北一丁目8番10号 住友不動産九段ビル 9階
公式サイト : https://nowcast.co.jp/

【報道機関からのお問い合わせ先】

東芝データ株式会社 広報担当 https://campage.jp/toshibadata/inquire