事業活動における水受入量の削減

世界的な水問題への関心の高まりに対応し、持続可能な水資源管理を推進しています。各拠点では水受入量の削減を年間計画に盛り込み、具体的な施策の立案とフォローを継続的に実施しています。
2022年度水受入量は18.0百万m³で、活動量原単位は前年度比104%となり、目標未達となりましたが、工場内の排水の再生使用や雨水を利用するシステムの導入などの設備改善など、多面的な取り組みを進めています。

■水受入量と活動量原単位※1改善率

■ 水受入量の内訳(2022年度実績)

  • 原単位には、モノづくりにともなう水使用量と関係をもつ値(生産高、生産台数、人数、延床面積など)を使用しています
  • 2020年度を100%とした活動量原単位改善率

【事例】冷却水の循環システム導入による水使用量削減

西芝電機(株)

西芝電機(株)では、社会インフラを支える船舶用電機システムや発電・産業システムに関する製品の開発・製造を行っています。
船舶に搭載される全閉型(IP44)大型発電機の試験工程においては、従来工業用水を冷却水として使用し、使用後は工場排水として処理していました。そこで、冷却水循環システムとして、新たに冷却塔を設置し、冷却水を循環させて再利用する方法に変更しました。これにより、年間約5,500㎥の水使用量の削減となり、25mプールに換算すると、およそ10杯分の量に相当します。
水を効率よく利用していくことで、水資源の保全に努めます。

  • IP(International Protection)コード:機器の保護構造について防塵・防水性を等級で示した性能規格

【事例】製造現場手洗い場改善による水使用量削減

東芝エレベータ(株) 姫路工場

水資源の有効利用推進を図るため、東芝エレベータ(株)姫路工場では横水栓から自動水栓への切り替えを製造現場の手洗い場9か所、トイレ10か所で実施しました。同時に水洗トイレ11台を水流制御できる自動フラッシュバックに更新したことにより年間240㎥の水使用量を削減することができました。
本取り組みにより、水資源の有効活用だけでなく、浄水時などのエネルギーや自動水栓の使用電力など、CO2削減効果もあり資源・地球温暖化の両面で貢献できる取り組みとなりました。また、自動水栓の導入により、人が蛇口に触れる機会がなくなることで、新型コロナウイルス感染リスク低減にも貢献しました。

トイレの自動洗浄センサー
自動水栓全体①
自動水栓全体②