資源銭湯

資源の課題

① 人口増加にともなう資源需要の課題
② 廃プラスチックの輸入規制強化

きざし

コミュニティにおける共有施設への期待

問い

限りある資源を奪いあうのではなく、他者と協調しながら資源を循環させ、文化的多様性を確立するには?

新しい世界観

コミュニティの中で循環し、地域性が表出している資源達

キャプション-1 資源銭湯

2040年は人口増加による資源高騰を背景に、地域内での資源の利用及び循環、高効率な循環型社会を実現しています。
そんな中、銭湯は2040年では市民のかけがえのない存在、マテリアル&コミュニティインフラとして注目を集めています。
日本では古くは江戸時代から、銭湯は社交の場として親しまれていましたが、2025年頃には各家庭で風呂設備の充実や後継者不足を理由に減少傾向にありました。
転機は2030年頃の分散社会への移行に伴うオフグリッド技術の発達、公共施設を共有財産と考えるコモンズの浸透など、技術、価値観の変遷により、銭湯の存在が改めて希求されるようになりました。

キャプション-2 入浴の為には資源を持参

コモンズの浸透による家庭機能の外部化は、各住居の機能の簡素化を加速させ、日々の銭湯の利用を日常的なものとしていています。
銭湯だけではなく、バイオプラスチック、金属、紙など、多種多様な資源は、コミュニティの共有財産として認識されおり、入浴の為には資源を持ち込むことが条件とされています。

キャプション-3 余剰エネルギーで沸かす効率的な湯

全国に点在する銭湯は、自治体レベルの小さなコミュニテで運営され、持ち込まれた資源を、再資源化する際に出た余剰エネルギーを利用し、湯を沸かしています。
資源の持ち込みで、自身の住居や身が綺麗になるだけではなく、世代や属性に捕らわれないコミュニティの交流の場として機能しています。
コミュニティ内での資源の循環により、その土地の地域性や特性が再生マテリアルに現れ、素材から多種多様な新たな文化が勃興するのではないか、と考えています。