もし、植物が自分でドローンを飛ばせたら?

キャプション-1 もし、植物が自分でドローンを飛ばせたら?

地球温暖化による気候変動が進行し、CO2排出量削減だけでは間に合わず、大気中のCO2除去が不可欠になりました。
また、地球規模の森林破壊は、特に熱帯地域で顕著です。森林減少によりCO2が吸収されないばかりか、多くの生物が絶滅の危機に瀕したり、新たな感染症の出現も危惧されています。
人類による開発や森林破壊が今般の温暖化による気候変動をもたらしました。「もはや人間は当てにならない」と植物が進化を遂げ、自ら生物絶滅の危機を防ぐべく立ち上がりました。緑豊かな森林を取り戻すために、ついには、人類のツールである“ドローン”の活用に至ったのです。

キャプション-2 Flying Plants

植物は、Talking Plants とも云われ、多様なコミュニケーションをとっていることが知られていました。言葉が無くても、RNAや微量なガスを排出することで情報伝達していました。そして、この温暖化危機において、植物は更なる劇的な進化を遂げたのです。
植物同士がより強固にお互いに繋がり、自然を守るために知能を持ちました。植物の知能と繋がるAIを搭載するこのドローンは、植物の意志によって操作されています。
地球上の植物繁殖が必要な場所や、最適な場所を判断し、自律的かつ全自動であらゆるところに「苗木」や「種子」を植えていくのです。

関連する未来のきざし-1 大気中のCO2除去の必要性

2022年4月の国連の気候変動に関する報告書では、コロナ渦から回復へ向かいつつある2021年、世界のCO2排出量は過去最高を記録し、すでに温暖化のしきい値まで残りごく僅かと警告している。CO2排出量の削減だけではほぼ間違いなく不十分だという。また、CO2除去に関し、報告書の中で、1.炭素除去は基本的に「オプション」ではない/2.多くのことをやる必要がある/3.炭素除去オプションのポートフォリオが必要/4.規模の拡大に資金と政策が必要、という4つの提言を掲げている。
【出展】
Casey Crownhart.“温暖化対策に炭素除去は「不可欠」、国連IPCC報告書が指摘”.MIT Technology Review.2022-04-09,https://www.technologyreview.jp/s/272605/un-climate-report-carbon-removal-is-now-essential/ ,(参照 2022-10-27).

関連する未来のきざし-2 森林破壊による様々なリスク

2015年以降、世界の森林破壊は熱帯地域を中心に毎年約10万km2にも及び、東京都の面積に相当する森林が年間を通じて毎週失われ続けていることに等しい。森林破壊は、多くの野生生物が絶滅に瀕し、森などで暮らす人々の生活をも奪い、気候変動の驚異の拡大として、世界各地で深刻な被害をもたらしている大雨や干ばつなどの異常気象にも深く関わっている。また、新たな動物由来の感染症の拡大にも森林破壊が深く関わっていると言われている。
【出展】
WWFジャパン.“今日、森林破壊を止めるためにできること”.
https://www.wwf.or.jp/campaign/forest/ ,(参照 2022-10-27).

関連する未来のきざし-3 自然界のコミュニケーション

植物同士は言葉以外で様々なコミュニケーションをとっている。動物などに葉を食べられたとき、外敵からの攻撃とみなし、ガスを発生させて周囲の仲間に注意を促し、それを受けとった仲間は苦み成分を生産し動物の捕食に対抗することが知られている。また、近年では地中の水や根を介して、RNAによる情報伝達を行っていることが判明した。ガスの情報伝達は「警告」程度だったが、RNAでは「手紙」に近い内容となる。これを人類の言葉に変換するアプリができれば、植物の声を把握できる技術が実現するかもしれない。そうなったときに、植物の会話文法を人間はどのように利用するだろうか?
【出展】
川端康弘(ライター)/海沼賢(編集者).“植物はRNAで会話していた”.ナゾロジー.2021-10-26,https://nazology.net/archives/98851 ,(参照 2022-10-27).