もし、給食を“我がままに”食べることができたら?

キャプション-1 もし、給食を“我がままに”食べることができたら?

2050年、世界総人口の増加や気候変動による土壌の減少により、深刻な食料危機が訪れようとしています。
その一方で、外国に由来する人口の増加や個人を尊重する意識の浸透などにより、食の多様化と個別最適化は益々進んでいるでしょう。
ここは、 ~人間が皆そうであるように~ あたりまえに多様な背景を持つ子どもたちが集う学校です。 
給食はどのように提供され、子どもたちはどんな日常を送っているのでしょうか?

キャプション-2 EGO Lunch Service

EGOランチサービスは、
宗教、倫理観、嗜好、体質、体調、学力といった子どもひとりひとりの背景に対し、
最適な食事を最適なタイミングで提供します。

環境負荷ゼロ食材、循環型食材を原材料にした3Dフードプリンターを使用し、
給食業界で食料廃棄ゼロを実現。

EGOもECOも叶えるランチサービスブランドです。"Lunch for one,Lunch for earth"

キャプション-3 Dear diary,  age:10

朝登校すると、ぼくは生体センサーのついたランチホルダーをセットして、今日の自分の給食を発注する。すぐに3Dフードプリンターがそこに給食を出力してくれて、あとはバイタルアラームに従って、いつでも口に放り込めばいい。学校に決まった給食の時間は無いんだ。

ぼくはお母さんがイスラム教徒だからメニューのベースはハラール食。培養豚肉由来だから食べられるんじゃない? って人もいるけど、自分のルーツは大事にしたい。親友はテストの点によってしょっちゅうメニューが変わってる。食べ物とIQの関係を科学するっていう「NEO食育」に親が熱心みたいでさ。
昨日来た転校生は完全循環型ヴィーガンらしく、早速声をかけて、生物多様性についてディスカッションしたよ。

関連する未来のきざし-1 食料需給のひっ迫

農林水産省の資料では、2050年の世界人口は、2010年比1.3倍(86.43億人)に達し、世界の食料需給量は1.7倍になると予測している。
「世界の食料需給は、人口の増加や開発途上国の経済発展による所得向上に伴う畜産物等の需要増加に加え、異常気象の頻発、水資源の制約による生産量の減少等、様々な要因によって逼迫(ひっぱく)する可能性があります。」と述べている。
【出典1】
農林水産省大臣官房政策課食料安全保障室「2050年における世界の食料需給見通し」.2019-09,https://www.maff.go.jp/j/zyukyu/jki/j_zyukyu_mitosi/attach/pdf/index-12.pdf(参照2022-09-27)
【出典2】
農林水産省「令和元年度 食料・農業・農村白書」第1部 食料・農業・農村の動向 >第1章 食料の安定供給の確保 > 第3節 世界の食料需給と食料安全保障の確立.2020-06-16,
https://www.maff.go.jp/j/wpaper/w_maff/r1/r1_h/trend/part1/chap2/c2_3_00.html
(参照2022-09-27)

関連する未来のきざし-2 外国由来の人口の増加

国土交通省の資料では、2065年には在留外国人数に帰化人口と国際児(外国籍の親を持つ子)人口を加えた「外国に由来する人口」は、日本総人口の12.2%になる可能性を示している。年齢階層別にみると、20-44歳では、「外国に由来する人口」が総人口の17.9%となる見通しである。
そういった人々の中には、ハラールやベジタリアンといった宗教や信条上の食の制限を持った人々も多く、食の多様性への対応が求められている。
【出典】
国土交通省「国土の長期展望専門委員会最終とりまとめ参考資料」P181.2021-06-15,
https://www.mlit.go.jp/policy/shingikai/content/001412278.pdf(参照2022-09-27)

関連する未来のきざし-3 生体情報の取得

個人の生体情報をストレスなく継続的にセンシングして、そのデータを様々な価値を提供するサービスに生かす動きは高まっている。
ITmediaによると、米カリフォルニア大学サンディエゴ校の研究チームが開発した電子パッチは、首元の皮膚にシールのように貼り付けて血圧、心拍数、ブドウ糖、乳酸、アルコール、カフェインのレベルを継続的に測定する。その測定値は、血圧計、血中乳酸計、血糖計、飲酒検知器などの計測装置によって収集された数値とほぼ一致したという。
研究チームは、今後の課題として完全ワイヤレス化を目指すと述べている。
【出典】
山下裕毅.“センサーシールを皮膚に貼って「アルコール、カフェイン、ブドウ糖、乳酸、血圧、心拍数」を同時計測”ITmedia.2021-03-21,
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2103/20/news012.html(参照2022-09-27)