IoTとO&M業務データを統合しアセットの価値を向上させる
“アセット統合データ基盤” を搭載した新たなIoTサービス
「設備・機器メーカー向け Meister RemoteX™」
「工場・プラント向け Meister OperateX™」を同時リリース

2020年10月30日(金)

東芝デジタルソリューションズ株式会社

 東芝デジタルソリューションズ株式会社(本社:神奈川県川崎市、取締役社長:島田太郎、以下 当社)は、東芝が長年培ってきた社会インフラやエネルギー、プラントなどの運転・保全の知見から新たに開発した “アセット統合データ基盤” を搭載した「工場・プラント向けアセットIoTクラウドサービス Meister OperateX™」(新発売)と「設備・機器メーカー向けアセットIoTクラウドサービス Meister RemoteX™」(大幅リニューアル)の提供を本日から開始します。

 新しく提供を開始する「Meister OperateX™」は、工場やプラントに分散配置されたさまざまな設備・機器の今の状況を包括的に捉え、工場・プラント全体の最適な運転やメンテナンス業務の効率化、エネルギー効率の最適化による止まらない工場・プラントの実現に貢献します。

 さらに、これまで多くのお客さまに提供してきた「設備・機器メーカー向けアセットIoTクラウドサービス Meister RemoteX™」にも”アセット統合データ基盤”を搭載します。これにより「Meister RemoteX™」と「Meister OperateX™」のシームレスな連携を可能にし、工場・プラントと、そこに設備・機器を納めるメーカーをデジタルでつなぎ、ニューノーマル時代の新しいアセットO&M(Operation & Maintenance)注1の実現をサポートします。

 高度経済成長期に建設された工場やプラントでは、老朽化した設備の故障による生産停止といったトラブルが増加しており、また、少子高齢化を背景とした労働人口の減少に伴い、多くの現場で設備の運転・全業務における労働力不足の課題に直面しています。今年に入ってからはコロナ禍により現場に行けないといった状況への対応に迫られ、また、コスト面だけでなく環境面からもエネルギー最適化は必須となっています。このような設備の運転・保全課題の解決策として、IoTやAIなどのデジタル技術に大きな期待が寄せられています。

 当社が提供を開始する「Meister OperateX™」は、これまで取り組んできた設備・機器(アセット)のO&M領域において、アセットを運転・管理するオペレーターの課題解決に向けて提供するサービスです。O&Mのデジタル化と包括的なデータ活用により、業務のリモート化・省人化、エネルギーの需要・供給管理によるエネルギーの最適化で工場・プラント運転・保守の全体最適化をサポートします。

【工場・プラント向けアセットIoTクラウドサービス Meister OperateX™の主な特長】

①遠隔監視・作業効率化(リモート化、安全・省人化)
 設備の稼働データをリモートで収集・活用することで、現場での記録作業を削減するとともに、データを活用した作業支援やナレッジ化により作業の効率化を図り、現場作業のリモート化、安全や省人化に寄与します。

②設備傾向・異常検知(設備の安定稼働)
 工場施設・設備の遠隔監視や異常検知を行うことで、トラブル発生を未然に防ぎ、安定的な操業の実現をサポートします。

③動力の需給最適化(エネルギー最適化)
 生産に必要となるエネルギー供給量及び利用実績、さらに利用計画に対して供給の余力やトレンドを可視化し管理することによって、過度なエネルギー供給・利用を抑え、生産に必要とする動力量と供給できる能力の最適化を図りエネルギー効率の向上に寄与します。

 本サービスは、グローバル標準に準拠した東芝IoTリファレンスアーキテクチャー注2を採用したTOSHIBA SPINEXサービスファミリーとして、信頼性の高いサービスをスピーディーに提供することが可能です。また、東芝が培ってきた知見を反映した”アセット統合データ基盤”により、現場の設備・機器から収集するIoTデータと、保全やフィールドサービス等のO&M業務データを統合し、包括的でより高度なデータ活用を可能にします。本データ基盤は「設備・機器メーカー向けアセットIoTクラウドサービス Meister RemoteX™」にも搭載しているため、設備メーカーと工場・プラントオーナーのシステム面の連携を素早く実現し、設備メーカーのアフターサービスを支えるデータ活用基盤として利用することで、O&Mサービスビジネスの推進を強力にサポートします。

 当社は、新型コロナウイルスを始めとする各種災害に対するBCP対応や、設備の老朽化や少子高齢化による人手不足といった製造業における課題の解決に向けて、設備・機器・施設のリモートマネジメント化や安定稼働・省人化を支援するサービスを今後も強化していきます。製造業のお客さまとともにエネルギー最適化を実現していくことで、持続可能な社会の実現への貢献に取り組んでまいります。

注1
O&M(Operation & Maintenance):プラントや工場の施設・設備を対象とした運用・運転(オペレーション)や保全・保守(メンテナンス)を示す際に使用される用語。業務としては、各処理プロセスのモニタリングや設備装置の運転操作(典型的な例では中央監視室からの監視と遠隔操作)、機械・電気・付帯設備の定期点検・記録、設備・機器類の機能を十分に発揮、維持させるための機器調整・消耗品の補充、不具合発生時の補修や予備パーツへの交換、設備メーカーへの修理手配など。

注2
東芝IoTリファレンスアーキテクチャー:東芝がサイバー・フィジカル・システム(CPS)実現のためのフレームワークとして、IIC(Industrial Internet Consortium)やNIST(National Institute of Standards and Technology)、Acatechなど、世界のリファレンスアーキテクチャーのスタンダードを踏襲して整備したもの。これを活用することにより、さまざまなステークホルダーの垣根を超えたオープンコラボレーションの加速、事業拡大に寄与する。

  • Meister OperateX、Meister RemoteXは、東芝デジタルソリューションズ株式会社の日本またはその他の国における登録商標または商標です。
  • その他、本文章に記載されている社名および商品名はそれぞれ各社が商標または登録商標として使用している場合があります。