ニュースリリース

先進自治体の品川区から、
介護サービスの質の可視化などのデータ分析業務を受託
~ 高齢者の自立支援・重度化防止に関する品川区の取り組みをサポート ~

2018年10月10日

東芝デジタルソリューションズ株式会社

 東芝デジタルソリューションズ株式会社(以下、当社)は、東京都品川区(以下、品川区)から、高齢者の介護サービスに関連するデータ分析業務を受託しました。当社は、品川区が地域包括ケアシステムの「地域マネジメント」で目指している「自立支援・重度化防止」の実現に向け、介護サービスに関連する多様なデータの多角的な分析により、サービスの質の可視化(健康状態の改善や維持期間の延伸につながるサービスの見極め)や、地域別のサービス需給分析による介護サービス基盤の最適化などを実施します。

 団塊の世代が75歳をむかえる2025年にむけ、高齢者が住み慣れた地域で自分らしく暮らせるよう、医療・介護・予防・生活支援などを一体的に提供する「地域包括ケアシステム」が全国で進められ、各自治体では地域の特性に合わせた進化が求められています。

 当社は、「地域包括ケアシステム」の取り組みを支援すべく、2017年度より国立大学法人筑波大学大学院(以下、筑波大)と「データを活用した地域マネジメント」に関する共同研究注1を進めています。モデル自治体における介護サービス利用者の過去約10年間の心身データの時系列分析により、介護サービスの質を表す新たな指標の検証作業を行い、例えば「心身状態の改善率」や「健康維持期間の延伸」などを算出しました。これらの研究成果注2が品川区に認められ、今回の受託に結びつきました。

 今回受託したデータ分析作業では、品川区内の日常生活圏域ごとに、介護サービスの利用状況と心身状態の変化などのビッグデータを分析し可視化を行います。これらは、介護サービス事業者の自発的な改善行動を促し、高齢者の自立支援・重度化防止につながるとともに、介護サービス基盤の最適化も期待されます。

 今回の業務により、品川区ならではの「効果的な介護サービス」の提供方法を確立し、今後は地域包括ケア事業の効率と質の向上につなげる事例として、他の先進自治体とともに、国へ提言していく予定です。

 なお、今回の取り組みと目指す成果については、東京・有明で開催される「J-LIS地方自治情報化推進フェア2018(10月23日~24日)」にて紹介し、賛同いただける自治体様から広く意見・要望を集めていきます。

 

J-LIS地方自治情報化推進フェア2018

https://www.toshiba-sol.co.jp/event/detail/20181023-1024.htm

  • 注1:2017年8月21日 プレスリリース
    筑波大学大学院との地域包括ケアシステムにおける最適ケア実現に向けた共同研究について
    https://www.global.toshiba/jp/company/digitalsolution/news/2017/0821.html
  • 注2:筑波大が研究している「高齢者へのヘルスプロモーションによる重度化防止」などの成果も含みます。

以上