ニュースリリース
2016年10月27日
旅館「元湯陣屋」でのRECAIUS音声認識技術を活用したスタッフの業務効率向上の実証実験について
当社は、クラウドAIサービス「RECAIUS(リカイアス)」の音声認識技術を、株式会社陣屋コネクト(以下、陣屋コネクト社)のクラウド型ホテル・旅館情報管理システムに適用し、旅館スタッフのコミュニケーション活性化や業務効率化に向け、神奈川県秦野市鶴巻温泉の老舗温泉旅館「元湯陣屋」において実証実験を実施します。
「元湯陣屋」では、スタッフ間の情報共有や顧客サービスにクラウド型ホテル・旅館情報管理システム「陣屋コネクト」を活用しています。接客担当をはじめとするスタッフは、スタッフ間のコミュニケーション手段として、SNS用のタブレットと連絡用の音声トランシーバを併用してきました。しかし、SNSでは「タブレットへの文字入力が負担になる」、音声トランシーバでは「接客中で応答できない場合にはメッセージが残らない」、「何度も聞き直さなければならない」といった課題がありました。今回の実証実験は、「RECAIUS(リカイアス)」の音声認識技術でこれらの課題を解決することで、ホテル・旅館での「おもてなし」をより高めることを目指します。
実証実験では、「元湯陣屋」が利用しているSNSツール(Salesforceの 「Chatter」機能)での従業員間の情報共有を、文字入力から音声入力へ変更します。当社の「RECAIUS(リカイアス)」の音声認識技術を活用し、スタッフがタブレットに話すだけで自動的にテキスト変換され、SNSに投稿し情報共有が可能になります。
また、タブレットに話した音声(生声)も他のスタッフのタブレットに同報で配信できる機能を実装します。スタッフは音声でのコミュニケーションが可能になり、音声を聞き漏らした場合でもタブレットで履歴を遡り、音声再生およびテキスト情報を閲覧して内容を確認できます(図1参照)。
今後は、蓄積されたテキスト情報、音声情報を分析し、分析結果をスタッフの業務改善に活かしていく実証実験も両社で検討します。さらにCRM注1と連携させることでお客様ごとに、きめ細やかなおもてなし力の向上を図ります。
実証実験にあたり、株式会社陣屋コネクト 代表取締役 CEO and Founder 宮﨑 富夫氏は、
「ホテルや旅館における「おもてなし」は、スタッフがお客様と接する時間を最大化することと、お客様にどう対応すれば喜んでいただけるかをスタッフ間で知識共有しておくことが重要と考えます。そのためには、スタッフの業務効率向上やコミュニケーション活性化のためのITが大きな役割を果たします。東芝のRECAIUS音声認識技術を活用することにより、スタッフのコミュニケーション・ロスが大幅に減り業務効率が向上できる、声で入力することでスタッフの入力負荷が減り、タブレットに対しても親しみやすさを感じるようになる、といったメリットを期待しています。RECAIUSは、サービス業のホスピタリティを高める技術と感じています。今後のサービスの充実を期待しています。」と述べています。
■陣屋コネクト社 クラウド型ホテル・旅館情報管理システム「陣屋コネクト」について
株式会社陣屋コネクトは、鶴巻温泉・陣屋旅館が実現した、スタッフ間の情報共有・データ一元管理/分析の大幅な効率化のノウハウを他の宿泊施設でも活用してほしいという思いから、クラウド型ホテル・旅館情報管理システム「陣屋コネクト」を開発・販売しています。
「陣屋コネクト」は、最新技術を利用して、旅館の魅力のひとつであるきめ細かい顧客サービスを効率的に実現し、ITを「所有」から「利用」へ変えることで低コスト化を実現したアプリケーションであり、現在約180施設の導入実績があります。
陣屋コネクト:https://www.jinya-connect.com/
■東芝 音声・映像活用クラウドAIサービス「RECAIUS™(リカイアス)」について
音声や映像から人の意図を理解し活動をサポートするクラウドAIサービスです。東芝が長年にわたり研究開発してきた、音声認識、音声合成、翻訳、対話、意図理解、画像認識(顔・人物画像認識)などのメディア知識処理技術(メディアインテリジェンス技術)を融合し体系化しました。RECAIUSは、新しいライフスタイルやビジネスの創出に貢献します。
音声・映像活用クラウドAIサービス RECAIUS(リカイアス):https://www.global.toshiba/jp/products-solutions/ai-iot/recaius.html
- ※RECAIUSは、株式会社東芝の商標です。
- ※陣屋コネクトは、株式会社陣屋コネクトの商標です。
- ※Salesforceは、salesforce.comの商標です。
- 注1
- CRM:CRMとはCustomer Relationship Managementの略で、顧客接点での情報を統合管理し、顧客との長期的な関係性を構築、製品・サービスの継続的な利用を促すことで収益の拡大を図るしくみです。
図1:「元湯陣屋」における実証実験の概要
●「TOSHIBA OPEN INNOVATION FAIR 2016 」のご案内
11月1日(火)、2日(水)に、グランドニッコー東京 台場(東京・台場)にて「TOSHIBA OPEN INNOVATION FAIR 2016 」を開催いたします。 11月2日(水)13:00からTRACK-C(2C1S)にて『旅館再生からIT事業が生まれるまで~クラウドを活用した旅館改革への挑戦~』と題し、株式会社陣屋コネクト 代表取締役 CEO and Founder 宮﨑 富夫氏のセミナーが開催されます。
- 音声・映像活用クラウドAIサービス『RECAIUS™』
https://www.global.toshiba/jp/products-solutions/ai-iot/recaius.html
以上