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ビッグデータ・クラウド時代の多様化する性能・容量ニーズに柔軟に応える
新ストレージシステム「Toshiba Total Storage Platform」を発売
~新開発のストレージ階層化技術で、フラッシュの高速性とHDDの大容量性を両立~

2013年5月28日

  • 東芝ソリューション株式会社

 東芝ソリューション株式会社(本社:東京都港区、取締役社長:河井信三)は、当社の新しいストレージシステム「Toshiba Total Storage Platform」を本日から発売します。ビッグデータ活用やクラウドから企業内システムまで、求められる幅広い性能・容量ニーズに柔軟に応えるストレージとして、東芝グループの技術力を結集した4種類の商品をリリースしました。従来のシステムソリューション販売に加えて、販売パートナーを通じての販売を強化し、国内市場を中心に3年間で500億円の販売を目指します。

 近年、ビッグデータ活用など情報システムが扱うデータ量の飛躍的な増大を背景に、ストレージシステムに対する「大量データでも高速な読み書き」という要望が高まっています。さらに、クラウドシステムなど大量のストレージを必要とする事業者からは、より省スペース・省電力のストレージが求められています。
 ますます多様化するストレージへのニーズに応えるため、東芝グループが持つ、NANDフラッシュ・HDDのデバイス技術から、ドライブ制御・RAIDなどのシステム技術、仮想化・バックアップなどのソリューション技術の総合力を結集し、次の4種類の商品をリリースしました。

高速なデータ読み書きのニーズに適した、省スペース・省電力*1のフラッシュアレイストレージ「FL6000」
性能・容量のバランスに優れた、高信頼なディスクアレイストレージ「SC3000」
大容量のニーズに適した、ニアラインストレージ「NL3000」
高速かつ大容量のニーズを両立する、ストレージ階層化コントローラー「TC3000」

 特に、ストレージ階層化コントローラー「TC3000」は、フラッシュアレイストレージ「FL6000」、ディスクアレイストレージ「SC3000」、ニアラインストレージ「NL3000」をハイブリッド構成で組み合わせることで、装置をまたがる自動階層化を実現します(図1参照)。これにより、「フラッシュアレイストレージの高速性を活かしつつ、ニアラインストレージで容量拡張する」、「既設のHDDストレージに、フラッシュアレイストレージの高速性を追加する」などのシステム拡張を実現。ストレージに求められる性能と容量要件の変化に柔軟に即応できるシステムを構築できます。

 「TC3000」に搭載のストレージ階層化技術「ティアリングオプティマイザー」は、当社が開発した技術です。フラッシュアレイストレージとニアラインストレージの階層化で、従来のHDD約5000台分に相当する100万IOPS*2の高性能と、最大2.6ペタバイトの容量拡張性を実現。フラッシュストレージの性能を最大限に引き出すことにより、類のない、性能と容量の最適バランスをチューニングレスで提供します。
 また、独自のボリューム管理技術「ハイブリッドマネージャー」により、論理ボリュームのフラッシュメモリとHDDの混在比率を運用中でも動的に変更することができ、フラッシュメモリを最大限に活用できます。(図2参照)

 当社はこれらの特長を活かし、データベースやBI(Business Intelligence)など高速性が求められるビッグデータ活用から、大容量ストレージが求められるクラウド領域まで幅広く提案していきます。また、さまざまな要件の業務システムが共存するサーバ、デスクトップなどのシステム仮想化、サーバ統合、ストレージ統合に向けて、性能・容量要件に柔軟に対応可能な商品として提案していきます。

 

【各商品の特長】

  • ■フラッシュアレイストレージ FL6000
     当社フラッシュアレイストレージ「Violin 6000シリーズ」を、「Toshiba Total Storage Platform」に統合。
    • 従来のHDD約5,000台分に相当する最大100万IOPSの高性能を実現
    • コントローラー、電源、ファンなど主要部品の冗長化により信頼性を向上
    • 最小構成価格:25,935,000円(税込み)~
  • ■ディスクアレイストレージ SC3000
     HDDパトロール・予防保全、バッドスポット管理機能など、ディスク高信頼化技術をベースとしたプライマリストレージ。
    • SSD、SAS-HDD、ニアラインSAS-HDDの混在実装が可能
    • 装置間レプリケーション(同期/非同期)・装置内レプリケーション機能を提供
    • 最小構成価格:6,389,670円(税込み)~
  • ■ニアラインストレージ NL3000
     高密度実装と重複排除機能で高いコストパフォーマンスを実現。バックアップ・アーカイブに最適なストレージ。
    • 高密度実装により従来機と比較してスペース1/3を実現。ニアラインSAS-HDD最大348台*3(1.3PB)の拡張性をコンパクトな筐体で提供
    • 重複排除機能により、搭載したHDDの最大20倍の容量のデータを格納可能
    • 最小構成価格:4,696,650円(税込み)~
  • ■ストレージ階層化コントローラー TC3000
     独自の階層化技術により、フラッシュアレイの高速性を最大限に引き出しつつ、性能の異なる複数のストレージ装置を1つのディスクアレイとして扱うことが可能。
    • 100万IOPS*2(FL6000接続時)、最大容量 2.6PB*4 (NL3000接続時)
    • 階層化により最適コストを実現
    • フラッシュアレイストレージとHDDストレージを1つの仮想ボリュームとして管理可能。運用中でも稼働を止めずに部品交換や製品アップグレードができるため、システムの保守性・運用性を高められる
    • ハイブリッド構成例の価格
      TC3000 2式(冗長構成)、FL6000(モデル6606)、NL3000(2U/12HDD): 59,044,230円(税込み)
*1
同一性能のHDDストレージとの比較
*2
IOPS(Input Output Per Second):1秒当たりに読み込み・書き込みできる回数のこと。ストレージ性能の指標。
フラッシュアレイストレージとHDDストレージの階層化による性能値(100万IOPS)は、当社調べによるもの。
*3
2U/12HDD基本ユニットに5U/84HDD拡張ユニットを4式組み合わせた構成の場合
*4
2U/12HDD基本ユニットと5U/84HDD拡張ユニットの組み合わせを7式接続した構成の場合

 

 

【仕様一覧】

■フラッシュアレイストレージ FL6000

モデル名 FL6000
6606 6616 6212 6232
フラッシュタイプ SLC MLC
物理容量*5 6TB 16TB 12TB 32TB
実効容量*5 2.6TB 7.8TB 6.7TB 20.2TB
インターフェース PCIe(x8 Gen2) : 4ポート または Fibre Channel(8Gbps) : 8ポート
性能 IOPS 400,000 IOPS 1,000,000 IOPS 200,000 IOPS 500,000 IOPS
帯域 1.6GB/sec 4GB/sec 0.8GB/sec 2GB/sec
RAIDサポートレベル vRAID (4D+1P)
対応OS Linux、Windows*6、Solaris*6、VMware*6
外形寸法(W×D×H)mm 420×700×134 (3U)
*5
1kByte=1,024Byteとして計算した数値。
*6
Fibre Channel接続のみ対応。

 

■ディスクアレイストレージ SC3000 / ニアラインストレージ NL3000

モデル名 SC3000 NL3000
最大記憶容量*7 259.2TB*8 1,392TB*9
HDD搭載台数 最大288台 最大348台
RAID仕様 RAIDサポートレベル 0、1、1+0、5、5+0、6 0、1、1+0、5、5+0、6
ホットスペアディスク グローバルホットスペア
(最大32台)
グローバルホットスペア
(最大16台)
キャッシュ キャッシュメモリ ライトバック、リード
キャッシュメモリ容量 最大32GB
HDD 記憶容量
(回転数)
SAS 146GB(15,000rpm)/300GB(15,000rpm)
300GB(10,000rpm)/600GB(10,000rpm)
900GB(10,000rpm)
-
NL-SAS 3TB(7,200rpm)
4TB(7,200rpm)
3TB(7,200rpm)
4TB(7,200rpm)
SSD 記憶容量 100GB、200GB、400GB -
最大コントローラー数 2
ホスト接続インターフェース Fibre Channel(8Gbps Optical) : 4ポート
対応OS Linux、Windows、Solaris、HP-UX、AIX、VMware
外形寸法
(W×D×H)mm
基本ユニット
483×630×88.4(2U)
拡張ユニット
483×630×88.4(2U)
基本ユニット
483×630×88.4(2U)
拡張ユニット
483×630×88.4(2U)
485×958×220(5U)
*7
1kByte=1,000Byteとして計算した数値
*8
RAID0、900GB HDD使用時
*9
RAID0、4TB HDD使用時

 

■ストレージ階層化コントローラー TC3000

モデル名 TC3000
ホスト接続インターフェース Fibre Channel(8Gbps) : 8ポート
ストレージ接続インターフェース PCIe(x8 Gen2) : 4ポート, Fibre Channel(8Gbps) : 2ポート
対応OS Linux、Windows、Solaris、HP-UX、AIX、VMware
外形寸法(W×D×H)mm 439×685×174 (4U)

 

【製品外観】

フラッシュアレイストレージ「FL6000」

フラッシュアレイストレージ「FL6000」

ディスクアレイストレージ「SC3000」

ディスクアレイストレージ「SC3000」

ニアラインストレージ「NL3000」
基本ユニット(2U/12HDD)

ニアラインストレージ「NL3000」 基本ユニット(2U/12HDD)

拡張ユニット(5U/84HDD)

拡張ユニット(5U/84HDD)

ストレージ階層化コントローラー「TC3000」

ストレージ階層化コントローラー「TC3000」

 

【図1:ストレージ階層化コントローラーによる仮想ボリュームの管理】

ストレージ階層化コントローラーによる仮想ボリュームの管理

【図2:ストレージ階層化技術による性能・容量の最適バランス】

ストレージ階層化技術による性能・容量の最適バランス
 

 

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以上

 

●新ストレージシステム Toshiba Total Storage Platform
  https://www.toshiba-sol.co.jp/pro/ttsp/((株)東芝のウェブサイト)

 

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