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大容量XMLデータベース「TX1 V3」の発売について
~分散並列検索技術により従来比10倍以上の大容量データを高速検索~

2009年6月10日
  • 東芝ソリューション株式会社

 東芝ソリューション株式会社(本社:東京都港区、取締役社長:梶川茂司)は、分散配置したXMLデータを並列検索することで、数十テラバイトクラスの大容量データでも高速に検索できるスケーラブルなXMLデータベース「TX1 V3」を本日から販売開始します。当社は本商品を、ドキュメント管理システムや部品管理システムなど、大容量のXMLデータを扱うシステムの中核商品として提案していきます。

 業務で発生するドキュメントや部品情報、お客様とのやり取りの記録といった企業情報の約8割を占めると言われている非定型データは、ビジネスの拡大や企業統合などにともない急速に増大しています。柔軟なデータ構造を持つXMLは、これらの非定型データの管理に優れていますが、従来のXMLデータベースはデータ増大に伴い検索が遅くなるといった課題があり、データが増えてもアクセス性能を落さないスケーラビリティが求められていました。

 TX1は「スキーマ・アナライザ技術*1」や「クエリ・オプティマイザ技術*2」によるテラバイト級のXMLデータの高速検索を特長としています。今回のリリースでは新開発の分散並列検索技術「Distributed Parallel Search(DPS)」により、従来は難しかった数十テラバイトクラスの大容量XMLデータの高速処理を実現しました。
 DPSでは、検索や更新などを行うデータベースサーバである「TX1サーバ」を複数管理する「TX1コーディネータ」から、同時かつ並列に指示を出すことにより、分散したXMLデータベースの高速検索を実現しています(図1)。また、「TX1コーディネータ」は既存の「TX1サーバ」を統合管理する機能を有するため、既存のTX1データベースを統合するデータ統合の基盤としても活用できます。

 また、今回のV3は従来バージョン(V2)と比べて、データベースサイズを最大40%縮小し、データの登録性能と検索性能を最大2倍高速化し、基本性能についても大幅に向上させました*3

 TX1は2005年の発売以来、テレビ番組管理システムや特許検索システムなど、大量のXMLデータを高速に活用するシステムに適用されてきました。また保守販売情報統合システムや自治体の防災情報共有システムなど、データ統合基盤としても活用されています。今回のTX1 V3の発売により、さらに大容量のXMLデータを扱うエンタープライズレベルの企業情報管理システムの基盤として販売していきます。

*1
XMLデータからデータの階層構造を自動的に抽出して索引化する技術
*2
抽出した構造情報と語彙検索情報を統計的に分析して最適な問合せプランを生成する技術
*3
全文検索用のインデックスを使用しない場合など、登録時間やデータベースサイズに十分な効果が表れない場合があります。
【製品価格】
TX1 V3 1CPUライセンス :  4,725,000円(税込み)
TX1 V3 コーディネータ1CPUライセンス : 6,300,000円(税込み)
構成例:TX1サーバ(2CPU)4台とTX1コーディネータ(1CPU)1台でDPS構成を組んだ場合のTX1ライセンス価格は、4,410万円(税込み)となります。
TX1は東芝ソリューション株式会社の登録商標です。

 

図1:TX1 V3 のDistributed Parallel Searchによる検索イメージ

TX1 DPSによる検索イメージ

図2:DPS構成のデータ容量と検索処理時間例

DPS構成のデータ容量と検索処理時間例

図3:V2.3とV3.0の検索時間比較(特許公開情報100万件の検索処理時間を相対比較)

V2.3とV3.0の検索時間比較

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