ニュースリリース

映像コンテンツ流通システム実証実験の開始について
-コンテンツ流通の新たな場を提供-


2005年6月30日 KDDI株式会社
       東芝ソリューション株式会社

 

 KDDI株式会社(本社:東京都千代田区 代表取締役社長:小野寺 正 以下、KDDI)と東芝ソリューション株式会社(本社:東京都港区 取締役社長:梶川 茂司 以下、東芝ソリューション)は、映像配信サービス等で利用されている各種の映像コンテンツについて、事業者間でネットワークを介して、容易にコンテンツの受け渡しが可能となる映像コンテンツ流通システム(以下、本システムといいます)*1を共同で開発し、本年7月4日(月)から9月末までの約3ヶ月間実証実験を行います。


現在、ブロードバンドネットワークで提供している映像配信サービスのコンテンツは、例えばコンテンツプロバイダーが対面で営業交渉し、取引成立後にはビデオテープ等の媒体をやりとりすることにより流通しています。今回、KDDIと東芝ソリューションが開発した本システムは、そのような煩雑さを、媒体のやりとりを自動化することにより解消しました。コンテンツ提供者は、コンテンツ情報をシステムに登録し、ディジタル化したコンテンツをパソコンに格納するだけでよく、コンテンツの受け渡しを希望する事業者は、登録されたコンテンツ一覧表から選択し、ネットワーク経由で受領します。
本システムによって、コンテンツ流通の新たな場を提供することとなり、今後ますます映像コンテンツの二次利用取引の活発化が期待されます。


実証実験では、本システムにおける作業の効率化の検証やシステムの機能面・運用面での課題の洗い出しを行い、新たなビジネス展開の可能性を検証します。


本実証実験には、KDDI光プラスTV*2に対して実際に映像コンテンツをご提供いただいているアスパイアビジョン株式会社様、株式会社イーステーション様、株式会社BBB様、株式会社ポニーキャニオン様、日活株式会社様に加えて、麻布プラザ株式会社様、岩見沢市様、沖縄ケーブルネットワーク株式会社様、株式会社ファンダンゴ様の計9社様とKDDIが参加します。


今後、KDDIではKDDI光プラスTVを初めとして、携帯電話向けCPや海外CPにおける本システムの活用について検討していきます。

*1 東芝ソリューションが提供するコンテンツ流通プラットフォーム『PrimeStation(TM)』とKDDIの映像系技術・高速FTP技術を組み合わせて、映像コンテンツの管理・検索機能および高速な転送機能を実現します。本システムでは、管理するコンテンツのメタデータと付随情報(動画コンテンツからのサムネール画像、サマリー動画を自動生成)により映像コンテンツを検索することが可能です。また、コンテンツ転送時にユニークな情報を電子透かしとして埋め込めるため、利用されるコンテンツが正規の取引に基づいているかトレースすることも可能です。
  
FTP… インターネットプロトコルを利用した標準的なファイル転送手段
メタデータ… 映像等のコンテンツの内容を実際に閲覧しなくても、解釈し理解するための付属情報事業者間でデジタルコンテンツを流通・取引する際に共通に利用するメタデータ体系として定義さ れたFMMC(マルチメディア振興センター)のJ/Meta ver2.0に準拠

*2 KDDIは、光ファイバーと新たに構築した独自のCDN(Contents Delivery Network)を組み合わせ、既存電話と同等の機能を持つ「光プラス電話」、超高速インターネット接続サービス「光プラスネットDION」、映像配信サービス「光プラスTV」の3つのサービスを提供しております。 
特に「光プラスTV」は、ご自宅のテレビにSTBを接続することで、多チャンネル放送をご覧いただけるとともに、ハリウッド映画から懐かしい名作アニメまで幅広いビデオコンテンツをVOD(ビデオオンデマンド)にて  約4,000本規模でご覧いただけるテレビ向けの映像配信サービスです。
月額基本料金2,520円(税込)で、25chの多チャンネル放送及び毎月3本(315円以上の作品1本と210円以下の作品2本)のビデオコンテンツをご覧いただけます。また、追加料金により、オプションチャンネル(5ch)や追加のビデオコンテンツ(1本あたり105円~525円程度)もご覧いただけます。
  
以上


 ○システム概要
画像をクリックすると、拡大図が表示されます。
システム概要図
(1) コンテンツ提供者が本システムに映像コンテンツ関連情報を登録、公開
(2) コンテンツ受領者が本システムのweb画面から映像コンテンツ関連情報を利用して、希望するコンテンツを検索
(3) コンテンツ受領者が希望するコンテンツのサムネール画像、サマリー映像(ダイジェスト版またはハイライト版)にてコンテンツを事前に確認
(4) コンテンツ受領者が決定したコンテンツの転送を本システムに指示(コンテンツ授受に伴う価格交渉、著作権処理等はオフラインで実施 )
(4) 本システムからの指示に基づき、コンテンツ提供者端末からコンテンツ受領者端末に対して、インターネットVPNによるセキュアな環境でコンテンツを高速転送(コンテンツ提供者の指示によりコンテンツ転送時に電子透かしを埋込可)
(5) コンテンツ受領者は受取ったコンテンツを電子ファイルのまま、または取出して利用


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