東芝ソリューション株式会社(社長:河村 進介 以下、東芝ソリューション)、日本アイ・ビー・エム株式会社(社長:大歳
卓麻 以下、日本IBM)、F5ネットワークスジャパン株式会社(社長:ティム・グッドウィン以下、F5ネットワークス)の3社は、東芝ソリューションの統合クラスタソフトウェア「DNCWARE
ClusterPerfect EX」、IBMのブレードサーバ(刃型サーバ)「IBM eServer
BladeCenterTM 」、F5ネットワークスのロードバランシングソフトウェア「BIG-IP Blade
Controller」を連携させることにより、サーバの自動負荷調整機能を実現することで協業することに合意しました。本協業により、オートノミック・コンピューティング(自律型コンピューティング)の自己最適化を実現し、業務の急激な負荷変動に自動で対応するとともにブレードサーバ資源を最大限に有効活用します。
本協業に基づき、東芝ソリューションは、「DNCWARE ClusterPerfect EX」において「BIG-IP Blade Controllerオプション」を商品化し、来年1月下旬に販売開始します。さらに、日本IBMと東芝ソリューションのそれぞれが、今回の製品を組み合わせて、オートノミック・コンピューティングを実現するソリューションとしてお客様に提供していくとともに、F5ネットワークスは、両社に対して技術支援を行います。3社は、それぞれが得意とする技術を組み合わせることによって自動負荷調整機能を実現するとともに、今後、お客様におけるオートノミック・コンピューティング環境の普及のために相互協力していきます。
自動負荷調整機能は、ブレードサーバ内で稼働する業務サービスの負荷変動を常に監視し、負荷が高くなってきた業務サービスに対して、予備ブレードサーバ群からサーバを追加することにより、1サーバ当たりの負荷を減らし業務の安定稼働を実現するものです。逆に業務サービスの負荷が低くなると、サーバを減らし予備ブレードサーバ群に戻します。
今回の協業では、ブレードサーバ専用負荷分散ソフトウェアである「BIG-IP Blade
Controller」が監視する、業務サービスとサーバの負荷状況を「DNCWARE ClusterPerfect EX」が分析し、一定の条件を満たしたときに、「IBM eServer BladeCenter」の予備サーバを自動的に追加、あるいは戻すといった計画と実行を行います。これにより運用管理者がアクションを起こすことなく、業務の急激な負荷変動にもダイナミックに対応でき、ユーザへのサービス提供レベルを高めることができます。また従来は各業務サービスに対して業務ピークを考慮したサーバ数をそれぞれ固定で割り当てる必要がありましたが、本機能では必要に応じて予備ブレードサーバ群から動的にサーバを追加するので、ブレードサーバ資源を最大限に有効活用できます。各業務のピークの重なりが少ない場合に特に有効で、サーバ総数を最適な数に抑えることができます。
対応サービスについては、1月下旬販売開始のバージョンでは、Apache、WebSphereのWebサーバ機能、Oracle 9i Real
Application Clustersです。以後、順次、対応サービスを増やしていく予定です。
オートノミック・コンピューティング技術は、複雑なシステムを自律化し、人手が掛かる作業を最小限に抑えるなど、企業のIT資源や投資を最適化します。日本IBMと東芝は、本年4月にブレードサーバのシステム管理機能の自律化で協業に合意後、7月の製品化により、システム・ダウンを回避する一連の作業を、人手を介すことなくサーバ自身が行う自己修復を実現しました。今回は、それに続く第2弾として、オートノミック・コンピューティングの次ステップである自己最適化を実現するものです。
なお、本協業で実現する自動負荷調整機能は、12月17日、18日に開催されるOracle World Tokyo(場所:東京国際展示場)の東芝ソリューションブースにおいて、デモンストレーションを行います。
●DNCWARE ClusterPerfectは、東芝ソリューション株式会社の商標です。
●IBM、e-businessロゴ、eServer、BladeCenterは、IBM Corporationの商標です。
●BIG-IPおよびF5はF5 Networks, Inc の商標、または登録商標です。
●その他の社名、製品名は、それぞれ各社の商標または登録商標です。
●『統合クラスタソフトウェア DNCWARE ClusterPerfect』について
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「DNCWARE ClusterPerfect」は、ネットワーク接続された複数のサーバを協調連携させることにより、万一サーバシステムに障害が発生した場合にも速やかにサーバを切り替え、業務サービスの継続を可能にするハイアベイラビリティ・クラスタソフトウェアです。
Linux版、Windows NT/2000版、Solaris版、AIX版があり、お客様の要望に合わせた柔軟なシステムとして構築することができます。
またクラスタ構成をあらかじめ定義したテンプレートを多数用意したことにより、簡単、スピーディにクラスタを構築することができます。
(製品ホームページ:https://clusterperfect.toshiba-sol.co.jp) |
●『IBM eServer BladeCenter』について
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ブレード・サーバーと呼ばれる小型の基板ボード上にCPUやメモリーなどの機能を搭載した高密度サーバー「IBM eServer BladeCenter」は、インテルXeonプロセッサーを搭載し、ファイバー・チャネルのサポートによるSAN環境への対応などの拡張性やChipkillメモリーの採用などによる高信頼性の実現など、Web環境だけでなくHPC(ハイ・パフォーマンス・コンピューティング)環境や汎用IAサーバーとしても利用可能な製品です。『IBM
Director』は、IBMのIA(インテル・アーキテクチャー)サーバー「xSereiesTM」や「BladeCenter」のシステム管理ソフトウェアで、多数のブレード・サーバーを容易に導入・構成・管理が実現します。
(ブレード・サーバーの詳細については、http://www.ibm.com/jp/gto/par/feature/bladecenter/index.htmlをご覧ください。)
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●『BIG-IP Blade Controller』について
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「レイヤー4-7」トラフィック管理装置の業界標準製品である「BIG-IP」の技術を、ブレード・サーバーの負荷分散専用ソフトウェアとして提供する製品。Webアプリケーションの配信に適した拡張性の高い統合コンピューティング・プラットフォームを形成し、ブレード・サーバーや
アプリケーションのアベイラビリティ、セキュリティ、パフォーマンスを常に最適化します。個々のブレードを仮想的に単一デバイスのように利用し、ブレードのパフォーマンスの最適化と管理の簡素化を実現するソフトウェアです。(製品ホームページ:http://www.f5networks.co.jp/ja/products/blade_index.html) |
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