JECA FAIR 2022 ~ 第70回電設工業展 ~ [展示会・イベント レポート]

展示会レポート

本展示会では東芝グループブースにご来場いただき、誠にありがとうございました。
今回の展示の中から東芝グループ各社のトピックスをご紹介します。

今回の展示会では、「変化に進化で応える」をテーマに、東芝インフラシステムズ、東芝ライテック、東芝産業機器システム、西芝電機、東光東芝メーターシステムズの5社が東芝グループとして出展いたしました。

東芝インフラシステムズの出展製品は、電源設備の遠隔監視・診断サービス「T-synags™」と、カーボンニュートラルに貢献する製品・ソリューションです。

遠隔監視・診断サービスのうち特徴的なものとして「TEVセンサを用いたスイッチギヤ絶縁診断」をご紹介します。スイッチギヤの絶縁劣化による故障・事故を未然に検知するための診断です。これまではスイッチギヤの扉を開いて診断する必要がありましたが、東芝のスイッチギヤ絶縁診断は、扉の外側にセンサを取り付けるだけで、スイッチギヤ内部で絶縁劣化により発生する部分放電を検知し、その発生部位を推定することができる画期的技術です。
また、従来の診断では絶縁方式が気中の場合しか診断できませんでしたが、今回ご紹介の絶縁診断技術では、特別高圧スイッチギヤの絶縁方式で採用されているガス絶縁や固体絶縁も診断可能です。
本診断サービスは、電設工業展2022の製品コンクールにノミネートしました。

この絶縁診断を含む遠隔監視・診断サービス「T-synags™」では、各種センサで検知したデータを、クラウドに集積し、常時監視および分析・解析を行います。これにより、電源設備を日常的に安全かつきめ細かく管理できるほか、東芝独自の技術によって機器状態を分析・解析して把握、従来は機器ごとに定められた年数でおこなっていた点検・更新を、より適切なタイミングで提案することができるので、不測の故障を未然に防ぎ、電源設備を安全かつ効率よく維持管理することが可能です。

東芝産業機器システムは、従来から販売しているトップランナーモールド変圧器に付随して、業界初となる二次元バーコード(QRコード)による製品情報や取扱説明書等のダウンロードサービスをご紹介いたしました。

2020年発売機種から対応しており、今後は紙での資料添付をやめる方向で、このオンライン版でのご提供に切り替えを進めていきます。何十年も運用する変圧器の紙資料を保管するという手間が省けるほか、変圧器本体の高性能・高効率化に加えて、ペーパーレスによるカーボンニュートラルへの貢献を目指しています。

西芝電機は、発電システム分野で長年製品を開発・提供しており、旧来の様々な発電システムのほか、これからの時代をつくる再生可能エネルギー、バイオマス、地熱発電などの分野にも幅広く対応しています。

今回の出展では、昨今多発する災害や、電力供給不足によるブラックアウトからビル設備を守る、小型自家発電機をご紹介しました。発電機本体は小型で高効率、幅広いラインナップで様々な施設・用途に適合するのみならず、発電機を制御するコントローラのモニターパネルも、多機能かつ視認性の良いフルカラーのデジタル画面で、通信機能も備えるなど、利便性の向上を重ねています。
今後はこの通信機能で、東芝インフラシステムズの遠隔監視サービスとも連携し、オンラインでの24時間・365日監視やデータ収集・分析も実現していく予定です。

東光東芝メーターシステムズが今回出展したのは、一般産業用スマートメーター「SmaMe」シリーズとクラウド検針システム「Cloud TOSCAM」です。

Cloud TOSCAMは、テナントビルの各テナントの電気料金の取引等にご使用頂ける検針システムで、お客さまのPCやスマホを活用して「30分ごとの指針値データ収集」や「負荷曲線の作成」、「日報・月報・請求書等の帳票作成」が行えます。巡回検針に比べて巡回の手間の削減や読み間違い・書き間違い等の誤検針防止が図れるだけでなく、オンプレミス(自家サーバ)タイプと比べても、サーバ機器の管理・更新にかかる手間やコストの低減を図れます。

また、一般産業用スマートメーターSmaMeシリーズについては、様々な取付方法や精度階級に対応した製品を取り揃えているのが特長です。

東芝ライテックの出展製品からは2点ご紹介します。

ウイルス抑制・除菌脱臭用UV-LED光触媒装置「UVish」は、既発売の卓上タイプと、2022年7月発売予定の据置タイプ・壁掛タイプを展示いたしました。

この装置は、本体内に取り込んだ空気にUV-LED(除菌用UV-C)を照射して、ウイルスや菌の活動をすばやく効果的に抑制します。さらに光触媒膜のフィルターでニオイ菌やニオイ成分を分解または抑制。フィルターは乾式の金属製なので雑菌が繁殖しにくく、水洗い可能かつ交換不要とお手軽な、ニューノーマルの時代に最適なソリューションです。
本製品は今回、電設工業展の製品コンクールにもノミネートされました。

もう1点は、クラウドAI画像分析サービス「ViewLED Solution」紹介です。

ViewLED Solutionは、天井から撮影した俯瞰画像を活かしてAI画像解析サービスを展開しており、これまでに『侵入検知』、『人流分析』サービスをリリースしています。照明器具とカメラが一体であることにより明るく鮮明な画像が撮影可能で、死角が少なく解析に適した画像を撮ることができます。
2022年6月にリリースされたばかりの『作業分析』サービスは、作業台での手作業などにおいて、手の位置や動きをAIで検知し分析を行います。これにより作業時間の自動計測や作業順序の数値化、分析結果を図表で可視化し、簡単に報告書形式で出力ができるなど、生産現場の作業効率改善をお手伝いします。

当社の「ViewLED Solution」では、人の動きの分析から手の動きの分析まで製造現場のDX化をトータルサポートします。

これからも、発電・電源領域でお客様の課題解決をサポートする、東芝グループにご期待ください。