IIFES2022[展示会・イベント レポート]

展示会レポート

本展示会では東芝グループブースにご来場いただき、誠にありがとうございました。

今回の展示の中から東芝グループ各社のトピックスをご紹介します。

今回の展示では、東芝インフラシステムズ、東芝デジタルソリューションズ、東芝産業機器システム、東芝ITコントロールシステム、東芝三菱電機産業システムの5社が出展いたしました。

東芝インフラシステムズの展示からは、「産業用コンピュータ一体型コントローラtypeS」をご紹介します。
工場や製造現場で、カメラやセンサーと連動して機器類を管理するPLCは、従来、カメラ等の機器からのデータをコンピュータに送信し、判断した結果をコントローラに送信するという手順を踏むことから、それぞれの機器を別に設備する必要がありましたが、東芝ではそれらを一体化。コンピュータ内のアプリケーションとしてPLCを実行するため、複数機器が不要になるだけでなく、応答速度も向上、また、カメラによる制御の状態をモニター画面に映し出す等、コンピュータでできることは何でも行えるという拡張性を実現しました。
会場では、工場のレーンを模したデモ機器を実際に動かして、カメラが色を見分けて素材を仕分ける様子を展示しました。

東芝三菱電機産業システムは、開発中のためハードウェアの見た目は東芝インフラシステムズのコントローラtypeSと同じものですが、その中に搭載される化学プラントなどに向けたソフトDCS(計装DCS)を出展しました。工場・製造現場向けのFA(ファクトリーオートメーション)ではなく、素材や薬品製造に特化したPA(プロセスオートメーション)用のコントローラで、製造時の素材の配合や流量、温度等を管理・調整できるほか、こちらもコンピュータに様々なアプリを搭載可能なので、シミュレーターとして利用するなど、高い拡張性を提供します。

東芝デジタルソリューションズからは、さまざまな現場で働く作業員の動作データを自動収集し、見える化・分析することで、現場作業の効率化や生産性向上を支援する「Meister Apps現場作業見える化パッケージ」をご紹介します。
人の動作データの取得には、東芝インフラシステムズのリストバンド型センサ(MULiSiTEN)や、ヘッドセット・スマートフォン・ビーコンを活用し、人の位置や動作、会話などのデータをIoT技術で収集・蓄積し、見える化することで、例えば工場などで人流の偏りがないか、作業や動作に無駄がないか判断するなど、作業の改善課題の把握と解決を迅速にサポートします。

東芝産業機器システムでは、「超高効率同期モータドライブシステム」を展示しました。
東芝独自の星形配置とすることで永久磁石使用量を大幅に削減し小型化にも対応した永久磁石モータ、および永久磁石を使用せずに業界トップクラスのIE5相当の超高効率を達成する同期リラクタンスモータを紹介しました。一方、一般的に永久磁石モータと組み合わせるドライブシステム(インバータ)は、パラメータの設定が複雑でモータの性能を十分に発揮させることが困難という課題がありました。東芝インバータ「VF-S15、VF-AS3J、VF-AS3」は、複雑な設定や調整を不要としたオートチューニング機能を備えており、他社製モータでも簡単に効率の良い制御が可能となっています。東芝産業機器システムは、長年蓄積したモータドライブ技術でカーボンニュートラルと生産性向上に貢献していきます。

東芝ITコントロールシステムの出展は、スマートフォンを活用した「屋外設備位置検知システム」です。
道路や空港、港湾、工場敷地などの広い場所で、マンホール等の設備の位置を正確に把握することは想像以上に困難であり、特に夜間や積雪時には大変な重労働となります。このアプリでは、衛星電波と電子コンパスを使って、誤差数cmという詳細な位置情報を使用者に通知することで、施設捜索の労力を大幅に軽減することが可能です。対象設備にセンサー等の設置は不要で、晴天・昼間時にその場所に行って位置登録をするのみの簡単運用です。
本アプリは実際に空港で活用されており、好評を頂いています。将来的には、利用料のサブスク化による導入コストの低減や、点検ロボットとの組み合わせなどによる省力化・効率化を視野に、展開を検討しています。

これからも、基礎技術から最先端のデジタル技術まで、進化し続ける東芝の「ものづくり総合力」にご期待ください。